2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of Highly Retro-reflective Building Outer Skin
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18K04436
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
永村 一雄 大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 教授 (60138972)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 反射率 / 再帰反射 / 鏡面反射 |
Outline of Annual Research Achievements |
・具体的内容:初年度の結果では、ビーズの自由落下方式による基材配置が、むだな飛散量もなく、一定の反射率も担保していたことを確認できたが、逆に、落下した基材のビーズが積層構造を形成してしまい、積層自体の蓄熱性が耐久性を悪くしていることも経時変化でわかってきた。もちろん多層構造では反射率そのものも低下するわけで、簡易とはいえ、反射率を損なわず、多層にならないビーズ散布配置法が必要との判断を下した。そこで、耐水性をもった特殊接着剤を基材に塗布した後、水に浮かせたビーズを、接着剤を塗布した基材に流し込む方法を試みた。自由落下法に比べると、多層が減ることはマイクロ撮影断層写真で確認でき、同時に反射率もいくらか向上していることも確認された。また、屋外暴露の外用材を想定し、作成する再帰反射素材の上部保護被覆材には、耐久性や価格面を考慮して、透明度の高いガラスを用いることとした。作成した素材を実験棟屋上で自然環境に暴露し、経時的に反射率を計測し、再帰反射率がどの程度確保できているか、経時での劣化具体をみている。 ・意義・重要性:建築素材として広く活用するためには、再帰反射率が所望の値を満たすだけでなく、簡易かつ安価に施工できることが最重要となる。できれば現場施工にも対応した施工法が開発できればもっとも理想的である。上記の施工法は、特殊な装置は使わないものの、大量の基材へのビーズ配置ができていないため、今後、この面での改良を嗜好することになろう。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度(2018)の夏、大阪を襲った台風21号により、反射率や放射環境を測定する計測機器の大半が破損し、修理が不能などの状況に陥った。本研究では、建物の外界気象、とくに放射環境の把握が重要で、本研究で開発する予定の素材により、波長別に再帰反射・鏡面反射・拡散反射するかを突き止める必要がる。熱特性に大きく依存するのは可視光域と近赤外域であり、この2波長域をそれぞれ計測したいが、その計測ができなくなった。やむをえず、校費も投入し、可視域だけでも反射率を計測するため、対応できる分光器を購入しているが、近赤外域の分光器は予算が足らず未購入となった。さいわい、最終年度の予算を組み合わせれば、入手できることがわかったため、2019年度は主に耐久性と可視域の反射率特性に絞って実験を続けた。最終年度、早々に近赤外域対応の分光器を購入し、耐久性とともに、保持すべき反射率の確認を行いたい。ただ、2020年3月あたりから新型コロナウイルスの対応で、所属大学の事務作業も滞っており、購入手続き自体も進まない状況にあり、困っている。
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Strategy for Future Research Activity |
進捗状況で述べたように、近赤外域の分光器を早々に購入し、これまで暴露してきた簡易施工の再帰反射素材の再帰反射率特性を測定し、可視域と近赤外域を併せた熱特性の反射率をただしく検証していく。一方で、簡易施工による屋外暴露での耐久性の検証は、分光器などとは別に実施できるため、この件は、順調に研究遂行できている。
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Causes of Carryover |
初年度にも記述したように、2018年の台風21号被害により、放射環境を測定するための分光器や人者系などの大半が破損した。可視域対応の分光器は急遽購入できたが、近赤外域のそれは、2019年度配分額では不足したため、購入せず、翌年に繰り越して、最終年度の配分額と併せて購入することとした。このため、研究当初に予定していた計画と備品費に大きな差が出る結果となっている。ただし、台風21号は自然災害である。飛来物などによる計測機器の破損なので、ご容赦願いたい。
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Research Products
(1 results)