2021 Fiscal Year Research-status Report
実構造物による免制震装置の補修方法の有効性検証、新たな提案及び同定手法の研究
Project/Area Number |
18K04438
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Research Institution | Tohoku Institute of Technology |
Principal Investigator |
薛 松濤 東北工業大学, 建築学部, 教授 (70236107)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畑中 友 米子工業高等専門学校, その他部局等, 助教 (30805239)
ソウ ビョウ 東北工業大学, 建築学部, 講師 (60825496)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 地震データ蓄積 / ヘルスモニタリングシステム / アルゴリズム |
Outline of Annual Research Achievements |
1、本研究内容の一部の構造ヘルスモニタリングシステムのデータ蓄積に関しては、2021年4月ー2022年3月の間に仙台で数回の地震が起こり、データを蓄積したと同時に、対象構造物の性能が前補修手法によって保障されていることは明らかである。特に2022年3月16日起きた大地震に対し設置したモニタリングシステムは2回目(前回は2021年2月13日)のイエロー警告を出し、「構造物に被害の可能性がある」と貴重なデータを再度蓄積できた。2回目のイエロー警告が出たが、建物の主要な構造部材を見る限り問題がないことも分かったが、再度何等かの補修手法が必要であることも示唆してくれていることが分かった。 2、画像解析を用いた新しい変位によるモニタリングシステム手法のため、納品が遅れた高精度カメラが2021年5月に納品され、すでに作成した画像解析アルゴリズムを用いて振動台実験でその有効性を確かめた。かなり良い精度であることが分かったため現在実装に向けて部品製作を実施中である。振動台実験時には、使用した構造模型は特殊であり、中間層免震の構造模型であったが、問題なく識別できた。 3、高精度カメラの値段が高いため、低コストのWEBカメラ群を振動台実験にも使用してみたが、識別精度が低かった。原因は画像低下かそれとも中間免震層を使用したためかは不明であるので現在原因究明している。もし、WEBカメラの使用が可能でしたら、町であちこち設置されているWEBカメラに識別アルゴリズムを付加すると、全町での構造モニタリングシステムが実現できると夢を持っている。 上記の成果を2022年度秋の日本建築学会大会に連続4編の論文を投稿し発表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1、地震記録の蓄積及び同定については予定通りであり、特に2022年3月16日の地震で貴重なデータを蓄積し、再度補修手法の有効性を確認した。 2、画像解析アルゴリズムを用いた変位によるモニタリングシステムの開発に関して次のようになる。高精度カメラを用いた振動台実験はうまく実行したが、新しい展開のWEBカメラ群よるものは精度が低かった。その理由について確認中である。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度になるので次のように推進したい。 1、研究期間中に蓄積した地震記録を再度解析して結果を公表したい。特に研究期間中に大地震2回遭遇したため、貴重な地震データ蓄積となるし、構造物の耐震性変化に関しても面白い成果となる。 2、画像解析アルゴリズムを用いた変位によるモニタリングシステムについて、2部に分かれて進めたい。その1,高精度カメラは振動台実験で確かめたので、対象構造物に対し実装の準備を進めているところである。その2,WEBカメラ群の場合は振動台実験で精度よくなかったため、その原因究明し、再度振動台実験したい。振動台実験がうまくいくと、実装を考える。
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Causes of Carryover |
今年度まで実装のための装置等を組み立てる予定であったが一部の納品が遅れて次年度となったためである。
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Research Products
(17 results)