2022 Fiscal Year Annual Research Report
Study on bucking and post-buckling behavior of vertical latticed structures
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18K04440
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
山下 哲郎 工学院大学, 建築学部(公私立大学の部局等), 教授 (80458992)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 円筒ラチスシェル / 3Dプリンター / 座屈 / 塑性変形性能 / ステンレス / アルミニウム / 軸圧縮 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.2022年度の成果 3Dプリントラチスシェルの軸圧縮弾塑性座屈実験と追解析ならびに数値解析による塑性変形性能の評価を実施した。前者においては新たに2体のステンレス鋼試験体を製作して軸圧縮座屈実験を実施したが、3Dスキャンした試験体データより形状初期不整を含んだ骨組モデルを抽出する手法に前年度から大幅な改良を加え、同定した部材材軸より節点座標を定める手法を開発した。実験では1体をアスペクト比の高い試験体、1体を可能な限り細い部材として意図的に非軸対称座屈を狙った実験としたが、耐力特性には軸対称と大きな差は生じなかった。一連の実験により座屈後挙動を含む数値解析の精度が検証されたため、弾塑性座屈解析のパラメトリックスタディを実施し、塑性率が正規化細長比の2乗の逆数に比例する関数で概ね近似できることを見出した。 2.研究期間全体の成果 本研究では、軸圧縮を受ける金属製円筒ラチスシェルの弾塑性座屈耐力と座屈後変形性能の評価を数値解析と実験を併用して実施し、数値解析を実験により検証した。実験においては3Dプリンターにてアルミとステンレスの試験体を製作し、試験体の3Dスキャンデータより形状初期不整を含んだ骨組モデルを抽出する手法を開発した。FEM解析では特に弾性座屈解析で非線形性が強く静的な弧長法では特に座屈後経路が追跡できないため、質量と減衰を加えた準動的解析を実施しその有効性を見出した。試験体も含め、検討の対象を軸力支配型の三角形格子と曲げ支配型の六角形格子ラチスシェルとしたが、特にその弾塑性座屈耐力については、いずれの場合も軸対称モードの線形座屈荷重と、材料学的非線形性のみ考慮した解析で得る荷重変形曲線を用いた古典的な接線係数理論により精度よく推定可能であり、塑性変形性能は同じく線形座屈荷重と降伏荷重から定められる正規化細長比の2乗に逆比例する関数で概ね近似できることを見出した。
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