2020 Fiscal Year Annual Research Report
Adaptive Thermal Comfort Zone in Air-Conditioned Office Buildings
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18K04464
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| Research Institution | Tokai University |
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Principal Investigator |
中野 淳太 東海大学, 工学部, 准教授 (30350482)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | 熱的快適性 / 温熱環境適応 / 行動的適応 / 局所気流 / 気流の好み |
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| Outline of Annual Research Achievements |
個別に制御できる48台の整流気流生成装置が壁一面に設置された人工気候室にて被験者実験を行った。オフィスを想定した衣服の大学生男女14名の被験者に参加してもらい、4つの気流条件をランダムに提示した。椅子に座った人体を基準に、体全体にあたる「全面風」、14cmφの丸穴から上半身を狙った「タスク風」、頭上から頭部への下降気流を狙った「ノズル風」を吹出し条件とした。サーマルマネキンを用いて全身からの放熱量が約70Wとなるように全ての吹出し風速を決定した。
気流の好みは、体感した局所気流の順番に関係なく、「強い気流」、「弱い気流」、「適度な気流」をそれぞれ好む群と、一定の傾向がない「不明」の大きく4つに分類が可能であった。男性の6人中4人が強い気流を好み、女性は被験者によって好みにばらつきがあった。
気流の好みの4群について、実験開始時から終了時までの平均皮膚温を分析した。強い気流群はほぼ34℃で一定であり、不明群と並んで他の2群よりも高かった。強すぎず弱すぎない気流を好む群は平均皮膚温が最も低く、時間が経つにつれ、減少傾向にあった。弱い気流を好む群は約33℃で一定であった。部位別皮膚温を見ると、強い気流群は下腿を除きほぼすべての部位が34℃を超えており、腹は常に上昇し続けていた。一方、弱い気流群は部位間の皮膚温差が最も大きく、最大約3℃であった。強すぎず弱すぎない気流群はその間に位置付けられ、一部の部位で33℃程度となり、強い気流群よりは低かった。不明群は強い気流群と似た傾向にあったものの、下腿も含めて部位間の温度差が最も小さかった。
局所気流を体感した順序に関係なく、気流の感じ方とその時の快適感によって、気流の好みを4群に分けることができた。局所気流の好みもこの傾向により分かれていたと考えられる。
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