2019 Fiscal Year Research-status Report
地域景観を継承しながら夜間の震災遭遇時に効力を発揮する光環境形成に関する研究
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18K04467
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| Research Institution | Tokyo City University |
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Principal Investigator |
小林 茂雄 東京都市大学, 工学部, 教授 (20262313)
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2018-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | 津波 / 避難照明 / 地形認識 / 停電 / 景観 / 照明社会実験 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、地域の地形や街並みや文化を尊重し、震災遭遇時の緊急避難を促すことと、地形などの地域性を日常的に可視化する夜間の光環境を同時に達成することを目指し、その手法を構築しようと試みている。
筆者らは、宮城県気仙沼市の内湾地区において、2014年から景観に配慮した高台避難誘導を促進する照明社会実験と評価を実施してきた。令和元年度はこれに引き続き、気仙沼駅前商店街を対象として、災害時の避難誘導と平常時の安全性を確保する照明計画について検討した。地域性と誘導性を考慮して照明を配置し、路面の照度は通常の計画よりも低く設定した。既存の街路灯を消灯し、建物や空地に避難と空間認識を助ける照明を設置する実験を行った。通常は避難照明を検討する際に、道路などの公有地を中心に考えるが、本研究では公有地と民有地の光を一体的に計画している点に特徴がある。
照明実験中に地域住民にアンケートを行った。その結果、路面の照度が下がっても、方向や地形などが把握できることから、「明るく感じる」「安心感がある」「雰囲気が好き」の評価が上昇することが分かった。消費電力量も通常の計画よりも削減できることが分かった。これらの結果を踏まえて、常設の照明整備が実施されることとなった。
今後は、気仙沼駅前広場公園、駅舎周辺の照明環境整備を目指し、気仙沼のさらなる安全性向上に寄与していきたい。またこれらの成果を他の地域に適用する方法を検討している。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
宮城県気仙沼市において予定通り調査実験が実施された。
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| Strategy for Future Research Activity |
宮城県気仙沼市で引き続き、地域景観を活かしながら避難誘導に寄与する屋外照明の実施計画を行っている。また静岡県東伊豆町でも地域観光と避難誘導を両立させる光環境の改修が行われた。これらの成果を踏まえて、地域に適した避難誘導照明の計画手法をまとめていく。
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| Causes of Carryover |
現場での実験時期との調整から、屋外用照明器具や照明制御装置などの機器を次年度に購入する必要が出たため。
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