2018 Fiscal Year Research-status Report
Optimization using fast evolutionary type genetic algorithm for CFD analysis
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18K04470
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
河野 良坪 大阪工業大学, 工学部, 准教授 (90572222)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桃井 良尚 福井大学, 学術研究院工学系部門, 講師 (40506870)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 遺伝的アルゴリズム / 随伴変数法 / 逆解析 / 探査効率向上 / CFD解析 / 建物周辺気流 / 最適配置 / 形状最適化 |
Outline of Annual Research Achievements |
システム構築にはRhinocerosおよびGrasshopper(Robert McNeel & Associates社)を使用し、VB、Python等で具現した。CFD解析及び随伴変数法(逆解析)には、FlowDesigner(㈱アドバンスドナレッジ研究所)を使用した。平成30年度は主に以下の2点についての検討を実施した。 ① 障害物配置を対象としたGAの探査効率の向上 CFD解析を評価関数として扱うGAについて、従来の「交叉」に代わり、随伴変数法から遺伝子を生成する方法を提案する。屋外における風速低減を目的として、2つの障害物を最適配置する問題を対象に、「CFD解析-簡易GA-随伴変数(逆解析)プログラムの自動連続実行システム」を構築し、随伴変数法を交叉ロジックとして適用した際に、最適解到達世代数の低減が可能である点について検証した。特に探査効率が悪い場合について調査したところ、局所最適解に陥った場合に随伴変数法により大局的最適解を探査することができない点が原因であり、今後の課題である。 ②建物ファサード形状の自動最適化 ①の検討が予定通り進んだため、並行して新たな随伴変数法の活用提案として、②の検討も実施した。CFD順解析と随伴変数法(逆解析)とCADの変形機構を連携した最適変形システムについて、従来システムを一新した。風の流れに合わせてファサード形状を自動的に決定する。特に建物の通風に重要な壁近傍における風速の向上を目的としたところ全体的に有効性は確認できたが、剥離域近傍となる建物角部では風速低減が見られた。構造格子型の形状としており、斜面を段状に変形しているところが原因であり、今後の課題である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成30年度の研究が順調に進んだ理由としては、①科研費により高負荷計算用のワークステーションを導入できたこと、②研究協力者のバックアップにより多くの議論や、使用ソフトウェアの改修を適宜行いながら研究を遂行できたこと、③大学院生の努力により「CFD解析-簡易GA-随伴変数(逆解析)プログラムの自動連続実行システム」については当初のイメージ通りのシステムが順調に開発でき、1000ケース規模のCFD解析・逆解析をスムーズに実施できたこと、があげられる。 結果として、平成30年度は、GAの高速化については、随伴変数を交叉として活用することの有効性や、現状のロジックでは局所最適解に陥った場合の効率低下が生じ得ること、形状最適化については変形量の上限・下限値を適切に更新する必要があるなど、多数の知見を得ることができた。これらの点については令和元年度に改善を示すことができるよう、研究を遂行していく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
上述の課題の解決を図るべく更なる研究を進めると共に、障害物の最適配置以外についても、CFD解析を評価関数として扱うGAアルゴリズムについて検討する。 当座の試行としては下記のようなテーマを対象とする。 ・空調吹き出し口(可能であれば吸い込み口)の最適配置 ・開口部の最適配置 ・ファン(扇風機・サーキュレーター等)の最適配置 従来、随伴変数法を用いた局所的最適解の探査でも検討した内容であり、平成30年度も開口位置の最適化について基礎検討は実施したものの、この度のGAアルゴリズムの組み込みを図る際に、従来法を大局的最適解の効率的探査へそのまま適用することは難しい。この為、令和元年度は、提案済みの従来法とは本質を異ににした新規方式を考案する予定である。
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Causes of Carryover |
当初、XEONプロセッサ搭載のワークステーション導入を検討していたが、高価なため断念し、コストパフォーマンスの良いCORE i9プロセッサ搭載機に変更した。このため次年度への繰り越し額が生じた次第である。 この分についての次年度の使用は、もともと本研究で使用する予定としていた現所有のPCが古いためDirectX11に対応できず、最新のCFD解析プログラムが動かない事態が生じたため、開発用PCの新規導入もしくはパーツ交換に使用する予定である。
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Research Products
(3 results)