2022 Fiscal Year Annual Research Report
Current Status and Issues of Small-Scale Care Units in Medical Institutions for Children with Disabilities
Project/Area Number |
18K04476
|
Research Institution | Tsukuba University of Technology |
Principal Investigator |
山脇 博紀 筑波技術大学, 産業技術学部, 教授 (60369311)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 医療型障害児入所施設 / 小規模グループケア加算 / 加算基準 / 職員配置基準 |
Outline of Annual Research Achievements |
補助事業1年目は、小規模グループケア加算をすでに取得している4施設(医療型障害児入所施設のSn施設、Mi施設、Km施設と、福祉型障害児入所施設As)を抽出 して訪問し、空間特性の描き取り調査と運営スタッフへのヒヤリング調査をおこなった。ここで、加算要件となる空間・設備の要件と人員の要件についてまとめ、特に医療型障害児入所施設においては、空間・設備、人員共に要件を満たすことが困難である課題と捉えた。 補助事業2年目は、これらの施設のうち、医療型障害児入所施設Mi施設において行動観察調査を実施し、実際の療養ケアの空間におけるケアスタッフと入所児童の滞在場所を捉え、実証的に課題の把握に努めた。補助事業3、4年目は、Mi施設を対象とした小規模グループケア加算の取得ユニットに対するスタッフの滞在特性について論文の作成と、小規模グループユニットケア加算の全国の取得状況を把握する児童福祉施設の悉皆調査をおこなう予定だったが、体調を壊し、研究活動ができなくなったため研究が進まなかった。 補助事業5年目は、引き続き体調の回復に月日を費やした。調査対象施設に調査訪問し、グループケアと新型コロナ対策との関係から、ユニット型空間の有効性と課題についてヒヤリングを行った。小規模グループケア加算を取得しているユニットは、居室が個室である基準空間が児童間の接触回数を減らす生活構築が可能であること、また換気をコントロールしやすいことなど、感染拡大予防の観点における管理性の高さについて評価が高かった。一方で、感染者が出た場合には別の隔離的な居室の利用が必要となり、ケアスタッフの動線や見守り位置が離れ、管理性が下がるとの意見があった。看護拠点空間や他の病室との位置関係など、強い感染対策が求められる場合には課題があることが分かった。
|