2019 Fiscal Year Research-status Report
Analysis and strategy on public-private partnership in building projects overseas
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18K04508
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
金多 隆 京都大学, 工学研究科, 教授 (10301243)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 建築生産 / 官民連携手法 / 建設プロジェクト / 建設マネジメント / 国際化 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.施工段階における発注者の意思決定はa) 設計段階で決められていないことに対して施工階に改めて要求を明確化し、プロジェクトメンバーに伝える、b) プロジェクトメンバーが提示した選択肢から自らの価値基準に応じて選択を行う、c) 発注者側の問題や外的要因、設計図書の誤謬等に対応するため、施工段階に入ってから設計案に対して承認または拒否・修正要求を行う、の3種類に分類できることを示した。 2.施工段階における発注者の意思決定の変化が生じる要因として発注者や建物使用者側が進める事業・開発プロセスの停滞、やり直し、ずれ込み、前倒し等があり、これらによって建築生産プロセスに影響を及ぼしていることを明らかにした。 3.意思決定プロセスに問題が生じる原因としてプロジェクトメンバー間の目的意識の違いからくるコンフリクトの存在を挙げ、それらを解決する意思決定調整者の重要性を明らかにした。 4.施工段階における発注者の意思決定によって生じた設計変更に対する追加予算が承認されないケースがある原因として、契約上における発注者・施工者間の設計変更のリスク分担が曖昧であること、確認申請図書中に確定仕様と暫定仕様が混在していることがあることを明らかにした。 5.施工段階における発注者の意思決定に対応するための改善策の1つとして、コンフリクトを解決する意思決定調整者としてのPMrと、②設計変更におけるリスク分担を明確にする第三者的な契約・コストの調整者としてのPMrの2つの役割の必要性について考察した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
海外調査は実施していないが、導入した数量積算システムを活用し、研究計画を再検討した結果、コストマネジメントについては、新たな研究課題を見出すことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究のとりまとめを行う。
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Causes of Carryover |
今年度の消耗品購入額が大きかったため、前倒し申請を行ったが、他の経費支出がなかったため、結果的に前倒し申請分を次年度に繰り越すことになった。
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Research Products
(3 results)