2019 Fiscal Year Research-status Report
人口の減少・超高齢化に対応した二次救急医療施設の機能と建築・設備計画に関する研究
Project/Area Number |
18K04516
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Research Institution | Hokkai-Gakuen University |
Principal Investigator |
石橋 達勇 北海学園大学, 工学部, 教授 (50337094)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹宮 健司 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 教授 (70295476)
中山 茂樹 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (80134352)
小林 健一 国立保健医療科学院, その他部局等, 上席主任研究官 (80360692)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 二次救急医療 / 病院 / 北海道 / 救急部 |
Outline of Annual Research Achievements |
人口減少・高齢化が進展していると思われる二次医療圏として根室医療圏と宗谷医療圏における主要二次救急医療機関の救急部の建築と設備の整備状況と、圏内救急医療の概要を把握するために三次救急医療機関や消防本部への訪問調査を実施した。また北海道特有の広大な医療圏を有している十勝医療圏においても同様の訪問調査を昨年度に引き続いて実施した。具体的には根室医療圏における二次救急医療機関1ヶ所、消防本部1ヶ所、宗谷医療圏の二次救急医療機関1ヶ所、同圏域の三次救急医療を担う医療機関1ヶ所、十勝医療圏にある二次救急医療機関1ヶ所と三次救急医療機関1ヶ所を対象とした訪問調査を実施した。そして二次救急医療機関からは救急部の運営や患者受入れに関する諸情報と共に平面図データを入手し、合わせて救急部内諸室における医療機器の設置状況を把握した。 以上の情報を含めたこれまでの調査結果より、救急部を構成する諸室の使われ方と機能を検討し、各二次救急医療機関が提供している救急医療の特性、特に受入れ患者の属性や年間受入れ委患者数との関係を考察した。その結果、受入れ患者数が増加すると部門として外来部から医療機能や空間の独立性が高まることや、搬送患者やWalk-in患者の相対的な割合によって部内諸室の使われ方や機能が異なる傾向があることを明らかにした。これは本研究の仮説である二次救急医療機関における救急部の平面計画の多様性を示していると思われ、計画理論の整理・体系化の必要性を確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス蔓延に伴い、予定していた訪問調査の対象病院一部から調査受入れ延期の依頼があり、調査の実施が不可能となった。そのため、十分な情報収集と整理・分析を年度内に実施できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス蔓延の収束状況と訪問調査受入れの可否に大きく左右されることが推測されるが、まずは今年度実施できなかった二次救急医療機関や消防本部等への訪問調査の実施を行う。さらに別途2~3ヶ所の医療圏において同様の訪問調査を実施すると共に、先進的な二次救急医療を展開している救急部事例の情報収集にも努める。 また研究分担者との打合せ会議を実施して訪問調査の結果の分析・考察と研究成果の取りまとめを進める。具体的には研究最終年度として今年度方向性を見いだした計画理論の検討を更に進め、救急医療の特性による平面計画のあり方を最終的な研究成果として取りまとめ、各種学会での口頭・紙上発表の準備を行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス蔓延により、実施する予定であった根室医療圏内の二次救急医療機関2ヶ所と消防本部1ヶ所への訪問調査、および研究成果取りまとめや意見交換の打合せ会議を実施することができず、そのための旅費を年度内に執行できなかったことが主な理由と考える。 新型コロナウイルス蔓延の収束状況と訪問調査受入れの可否に大きく左右されることが推測されるが、次年度は未実施分も含めた訪問調査、先進的救急部事例の情報収集および打合せ会議実施のための旅費を中心とした執行を予定している。
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Research Products
(1 results)