2022 Fiscal Year Annual Research Report
A Study on Space Utilization in Medical Facilities after Reorganization of Bed Placement
Project/Area Number |
18K04526
|
Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
小菅 瑠香 芝浦工業大学, 建築学部, 准教授 (50584471)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河合 慎介 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (70335123)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 医療施設 / 病床再編 / 減床 / 増改築 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、国が限られた医療資源を効率的に活用するため実施している病院機能分化と病床再編に着目している。2年目の調査では医療経済研究機構「全国保険医療機関一覧」を用いて対象病院を設定し、減床で生じた医療施設の余剰空間の使われ方についてアンケートを実施した。減床の程度に応じて、時代のニーズにあわせて一室当たりのベッド数の変更にあてている施設もあったが、積極的な活用というよりは、空いた面積を倉庫にするなど、空間を持て余している施設も多く見られた。そこでアンケート結果の分析を進めつつ、4年目には設計事務所や医療コンサルタント事務所にもヒアリングを行った。全国的に閉鎖された病棟事例は増えているものの、やはり倉庫や会議室などにあてられているケースが多い現状が明らかになった。 既存建物の減床部分の空間利用についてはアンケートから一定の回答と方向性が把握できたため、最終年度は統合病院の建築に焦点をあてた。医療施設の建築に関する情報収集、再編統合を行った病院図面の分析、現地ヒアリング調査を実施した。特に2病院が建築をまとめていく際の課題や、ボリュームの変化に着目して、質問や傾向の分析を行った。 また当該科研費から支出したものではないが(公開データの分析のため、研究費用の発生無し)、本研究の派生研究として、総務省公開の3つの前述のガイドライン『公立病院改革ガイドライン』『新公立病院改革ガイドライン』『公立病院経営強化ガイドライン』,および『策定済の新公立病院改革プランにおける再編・ネットワーク化の状況(令和3年3月末時点)』から西日本における再編統合の概況を整理し、類型化と再編統合の効果の検証を試み、日本建築学会大会に経過を投稿した。
|