2019 Fiscal Year Research-status Report
Elements of equipment for children with developmental disability in and around classrooms at mainstream schools
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18K04528
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Research Institution | Kure National College of Technology |
Principal Investigator |
下倉 玲子 呉工業高等専門学校, 建築学分野, 准教授 (50510442)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳澤 要 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (20311615)
佐々木 伸子 福山大学, 工学部, 准教授 (90259937)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 特別支援学校 / 自閉症児 / カームダウンスペース / インクルーシブ |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年3月に行ったイギリス特別支援学校の調査を分析整理した。特に自閉症児が落ち着くための空間をカームダウンスペースと呼びそれらに着目した。カームダウンスペースには、ほぼ何もない空間のカームルームなどで受ける刺激が少ない場合、センサリールーム等受ける刺激が様々な場合、テラスやプレイグランド等の外部空間で新鮮な空気を吸って落ち着くようにする場合等に分けられた。教室とカームダウンスペースの配置特性をみると、就学前児童のクラスには専用のプレイグランドが用意されていたり、小学生低学年にはクラス専用の小さなテラスが設置される等の特徴があった。カームルームに関しては小中学生にとっては重要だが、Post-16と呼ばれる16歳以上の生徒に対しては、普通の環境に適応することが大切になりカームルームは設置されなくなる等の傾向がみられた。イギリスの特別支援学校でみられた特徴は、普通の学校でインクルーシブ教育を実現しようとする時に活用できると考えている。 その成果は、アメリカ建築家協会ニューヨーク支局でのトークイベントで発表し、多くの関心を得た。参加者から後に特別支援子ども施設の国際コンペに誘われ計画者として協力した。組んだ建築家はTabeShouriArchitect,DPCという所で、2019年12月~2020年2月まで毎週月曜日にスカイプ会議を行った。 2019年9月にはドイツの特別支援学校やインクルーシブ学校への視察を行った。空間の工夫はイギリスに比べると乏しかったが、運営面の整備はなされていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年3月にスウェーデンのナッカ市の小中学校にて自治体と家具計画者と協力して調査を予定していたが、コロナウィルス蔓延のため、延期となった。現在の所、2020年秋に調査を予定しているが、状況がまだ読めないため分からない。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年秋にリスケされたスウェーデンナッカ市の小中学校での調査を進める予定である。ただし、これがコロナウィルスの状況によりまだ実施できないとされた場合は、国内の調査を強化すること等を考えている。また、研究成果の冊子づくりなどに費やすことも考えている。
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Causes of Carryover |
2020年3月にスウェーデンへ調査に行く予定であったがコロナウィルスの蔓延のために、先方から延期の申し出があり、それを受け入れた。延期となった調査は、2020年の秋に実施する予定である。
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