2022 Fiscal Year Research-status Report
Research on the constrution by militaly technology in opening-port period of Japan and Asia
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18K04535
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
大田 省一 京都工芸繊維大学, 未来デザイン・工学機構, 准教授 (60343117)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 軍用建築 / 植民地 / ベトナム / 工兵隊 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、コロナ禍による渡航制限が緩和に向かったため、予定していた海外での史料調査及び現地調査を再開した。海外調査では、フランス植民地建築の事例として重要なチュニジアにおいて、チュニス建築学校の協力によるチュニス市内建築調査、チュニジア国立文書館での史料調査を行った。国内においては、コロナ禍の閲覧制限がかなり続いていたが、閲覧可能な国内文書館での調査、国立公文書館等において、開港期の史料、またフレンチ・トラス(フランス式小屋組)を用いたと思われる国内建造物の修理報告書等を閲覧した。海外では、フランス国立図書館のオンラインサイトGallica等において史料調査を行った。これにより、19世紀から20世紀初頭にかけてのRevue du Genie millitaire等のフランス工兵隊出版物の読解・解析を行い、兵舎建築の図面、設計意図などに関して明らかにすることができた。 海外研究者との学術交流は再開し、国際学会・研究会参加の機会等を利用して、学術知識の交流に努めた。上記チュニジアの他、ベトナム・ハノイにて植民地建築研究者エマニュエル・セリース氏、ホーチミン市・フランス極東学院のフィリップ・ル・フェイリエー氏らと研究協議を行った。また、ベトナム国立第1文書館、第2文書館を訪問した。 以上の成果として、東京理科大学にて開催された「アジアの初期鉄筋コンクリート建築・その遺産価値と保存」シンポジウムにて、「Colonial Architecture-An Experimental Field for Novel Technology?」と題した学術講演を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍による渡航制限が大きく影響していたが、緩和の傾向を鑑みて調査再開の準備を行った。 現状でできることとして、オンラインによる史料閲覧や研究会・学会への参加により、少しずつではあるが、着手可能な範囲が広がっている。オンラインでの状 況も刻々と変化しており、海外でもアクセス可能な文書類が増加傾向にあるため、引き続き情報収集に努めていく。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍の渡航制限も緩和傾向が続いているため、今後の調査再会へ向けて引き続き準備を進めていく。また、これまでの収集史料や調査研究成果を用いて、学 術論文等にまとめる作業にも継続して取り組む予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナによる渡航制限の影響により本研究課題の遂行が妨げられたことが主たる理由である。
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Research Products
(1 results)