2018 Fiscal Year Research-status Report
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18K04557
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
横関 智弘 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (50399549)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 振動・衝撃 / 航空宇宙構造 / 複合材料 / ラティス構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、軽量航空宇宙構造として航空機構造や宇宙機構造への適用が検討されているCFRPラティス構造について、「振動・衝撃減衰性能の観点からも有用な構造様式ではないか?」との着想から、CFRPラティス構造の振動・衝撃減衰メカニズムを明らかにすることを目指すものである。実機構造としてはロケット構造など、円筒構造が考えられるが、本研究では、メカニズム解明を主眼とし、ラティス平板モデルを対象として、3年間で解析モデル構築と実験計測による研究を進めている。 1年目の2018年度は、小型試験片製作とその実験、及び解析モデルの検討を実施した。数種類の小型CFRPラティス平板試験片(300mm角程度までの大きさ)を一方向CFRPプリプレグと型を用いて製作した。インパクトハンマーによる加振と、加速度センサによる試験片の加速度応答計測を実施することで、ラティス小型試験片の振動・衝撃特性の実験的評価を行い、ラティス平板の構造性能や減衰特性を実験的に評価した。また、減衰を含めた形で有限要素解析用モデルを構築し、実験で得られた応答との比較を行い、モデル化手法の検討を行った。ラティス平板の衝撃応答の解析結果から、特定の周波数範囲の振動・衝撃応答が低減することが確認でき、材料の減衰以外の幾何学的効果による応答低減が達成されうることが推察された。ラティス構造特有の周期構造・形状による振動・衝撃低減の設計可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1、2年目に小型平板モデルの解析モデルの構築と実験による検証を行う予定であり、1年目に試験片製作、初期の実験実施、解析モデルの検討を完了しており、順調に進んでいると判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目に小型平板モデルによる詳細な実験実施と解析モデルによるメカニズム解明を実施予定である。また、3年目により大型のラティス構造の検討を実施し、振動・衝撃に関する設計最適化などを目指す。尚、同様の研究内容について、数値解析的なテーマを実施している海外研究者とのネットワークを構築できたため、共同研究などを実施し、本テーマの研究加速を実施していきたいと考えている。
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Causes of Carryover |
次年度に使用予定の試験用物品(加速度センサ)を購入予定であったが、年度内での納入が難しいとの判断で次年度での購入をすることとしたため、残額が生じた。そのため、残額分を含めて、次年度早々に使用する予定である。
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Research Products
(3 results)