2018 Fiscal Year Research-status Report
Research on simultaneous optimization method of radio wave and large membrane space structure to construct communication system
Project/Area Number |
18K04562
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
鳥阪 綾子 首都大学東京, システムデザイン研究科, 助教 (70449338)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮下 朋之 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20329080)
山川 宏 早稲田大学, 理工学術院, 名誉教授 (00097263)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | SMA / ヘルスモニタリング / 薄膜展開膜 |
Outline of Annual Research Achievements |
SMAじたいの形状回復による膜面の平面度保持機能と、SMAを放射体として用いたアンテナ形状変化によるゲインの変化から膜面の形状を推定するといった2つの機能を併せ持つ数百メガヘルツ帯SMAダイポールアンテナシステムを開発した.特に展開型膜面を有する3UのCubeSatに搭載した場合の搭載位置、つまり周辺構造との位置関係がアンテナパターンに及ぼす影響を調査し、その最適な運用に関する知見をInternational Journalに投稿した.これは研究の柱である「膜・ブーム展開後の形状制度の保持を目指した膜面構造に関する設計」のアンテナゲイン変化による薄膜上ヘルスモニタリング技術の確立」部分の成果として挙げられる. また、もう一つの研究の柱である「複合的大型宇宙膜面構造物の設計法の提案」として,本年度に予定したC~Xバンド高周波パッチアンテナの設計に関する技術を習得した.その上でパネル間ワイヤレス伝送を想定したパネルが形態を遷移して全体構造が大幅にトランスフォームし、口径を変えるような観測を想定した衛星に対してマイクロ波の反射による全体ビームパターンの影響を調査した.実際のミッションに対する最適なパネル遷移およびコンフィギュレーションの知見を提供するに至った点は当初の予定にはなかったが,構造―電波の同時検討による設計手法が切に求められている事を示しており,本年度の成果はファーストステップではあるが実質的な成果として挙げられると考える.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
testそれぞれのキーポイントとなる技術を、宇宙ミッションに適用していく形で実施するという結果直結型の成果を得る形で検討できた点が評価ポイントであると考える.SMAアンテナによる高周波ビーム整形可能性については残すところとなったが,開発した数百メガヘルツ帯SMAダイポールアンテナシステムにパッチアンテナを組み合わせる事で実測が可能であり,かつ今年度作成したSMAアンテナのみのモデルを改良する事で対応可能であるため、総じて順調に進んでいると言える.
|
Strategy for Future Research Activity |
引き続き実観測ミッションを見据えた課題として位置づけ,構造変態およびワイヤレス通信による宇宙ミッションの多様性を実現するための軽量構造,本研究では膜面に関しての構造―電波の同時設計手法の確立を行う.次年度は剛性配置問題としてアンテナの位置による膜面の構造特性の最適化を定式化する.また初年度に確立したSMAアンテナゲイン変化による薄膜状ヘルスモニタリング技術をパッチアンテナを使って高周波へ対応させる.薄膜パッチアンテナの作成および構造とアンテナ特性の相互作用の検証については旧年度に残した課題であったので,まずはここから取り掛かり,その後に前述の構造特性の検証を電波を用いたヘルスモニタリングによって行う.構造による電波特性の干渉によって設計通りのモニタリングにはならないことが予め予想されるが,その影響を実験的に知見として得る意味合いとしての位置づけである.そのうえで,電波特性を目的関数として取り入れた電波―構造同時最適設計の定式化を行い,実験的に検証する事を残り2年で行う.
|
Causes of Carryover |
本年度に使用するはずであったWorkStationについてはソフトウェアサーバの移行の問題から古いPCで間に合わせたため,購入を次年度に見送った.また,旧年度はパッチアンテナの本格的な作成にまで及ばなかったために次年度に使用する事とした.
|
Research Products
(3 results)