2019 Fiscal Year Research-status Report
Rarefied Dynamic Pressure Measurement for Electric Propulsion Propellant Flow Evaluation
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18K04573
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| Research Institution | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
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Principal Investigator |
中山 宜典 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), システム工学群, 准教授 (80532770)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | 宇宙推進工学 / 電気推進 / 推進剤 / 希薄気体 / 圧力計測 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
【申請時目標】本研究は、申請者が開発した希薄動圧計測装置を用い、高比推力の特長を持つ電気推進機の宇宙空間作動時と地上試験開発時の推進性能見積誤差を補正する知見取得が目的である。この計測装置は懸架された極細光ファイバの動きを小型カメラで検知する仕組みであり、水平面内の希薄動圧計測が可能である。申請時は鉛直方向の計測を直接行えなかったため、緻密な多数点計測を行うこと、および様々な真空槽における計測結果を用いた妥当性評価によって真空槽内の希薄な推進剤流を３次元的に捉える計画であった。
【初年度実績】計測装置の光ファイバ支持方法の改良および小型カメラの使用方法改善のアイデアを思いつき、試したところ鉛直方向計測を妥当に計測できることがわかり、この改善を施した計測器３台を製作整備した。またカメラの機能を有効活用できるように申請者開発ソフトウェアを改良したところ、従来よりも高精度かつ高速に計測が可能になった。さらに２次元移動機構の整備および模擬スラスタの整備を予定通り終えた。これらより真空槽内流れ計測に要する計測時間を大幅に削減できることとなり、当初の計画以上の進展が見込めるようになった。
【２年度実績】初年度で整備した移動機構等を用い、初年度にて改良整備した３台の計測装置を用いて真空槽内の広範囲を計測し、真空槽内の希薄流を３次元的に捉えることに世界で初めて成功した。計測結果から、真空槽内のどの点においても壁面反射の影響を受けること、真空ポンプの影響が広範囲に及ぶことがわかった。またその影響の大きさは立体角と相関性があると推察された。これらは数値解析で推測されていたことであり、本計測器で実証したことは今後の宇宙工学実験のみならず真空工学にも広く貢献できるものと考えられる。これらの成果は国内会議１件、国際会議２件、雑誌論文１件として報告した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究実績概要にて記載のように、初年度にて開発整備した計測器により３次元計測が直接かつ高速にできるようになったことにより、真空槽内推進剤の３次元流れが詳細かつ高精度で評価できるようになった。この結果、壁面反射の影響が真空槽内のどの点でも生じていること、そして真空排気の影響が真空ポンプを見込む立体角と相関性があることを実験計測にてはじめて明らかにした。これらの２点は真空装置（電気推進の地上試験装置）の設計や利用に有意である。また距離・向き・面積などの因子を立体角１つで表せることは、真空装置の設計や利用に簡便な指標になりうることを意味している。これらの成果は初年度の開発整備がもたらした成果であり、これらを総合的に考慮し、当初の計画以上に進展と判断した。
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| Strategy for Future Research Activity |
本申請課題においてこれまでに導いた知見をまとめて雑誌論文に発表する。また本申請課題における取得計測データを広く公開する。計画以上の進展によって生じた研究リソース（エフォート）を、本計測器を使った様々な応用、例えば真空装置開発のための計測や宇宙環境計測器開発等に活かしていきたい。
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| Causes of Carryover |
購入業者と本学との契約によって生じた余剰経費であり、本研究実施によって消耗した真空部品の購入に充当したい。
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Research Products
(4 results)
