2019 Fiscal Year Research-status Report
Research on the interaction mechanism between bow slamming and dynamic hull girder response considering fluid-structure coupling
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18K04593
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Research Institution | National Institute of Maritime, Port and Aviation Technology |
Principal Investigator |
山田 安平 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (90443241)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬 沖 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (30773197)
小森山 祐輔 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (90805110)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 水面衝撃 / スラミング / 流体構造連成 / コンテナ船 / バウフレア / ホイッピング / ICFD / 最終強度 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)船体ハルガーダの動的応答(Global応答) 大型コンテナ船モデルを用いてスラミング衝撃に対するハルガーダの動的非線形応答解析を実施し、動的影響、荷重持続時間影響、歪速度依存性影響、Model不確実性影響を明らかにし、得られた成果を国際学会(2本)及びJournal(1本)に投稿した。OMAE-2018に発表した論文が最優秀論文賞(Best Paper Awards)を受賞し、2019年の6月に英国グラスゴーで開催された表彰式に出席した。船体最終強度は、30年以上準静的に評価されてきた。しかしながら、実際の現象は静的ではなく動的であり、実際の現象に即して動的非線形での評価手法を提案し、当該論文が米国機会学会のBest Paper Awardsを受賞したことは、Academicにも評価されたことの表れであり、最終強度の歴史上も、大変意義が大きいのではないかと考える。また、船体の動的応答解析について、2019年6月に開催されたISOPE-2019にて学会発表を行った。海水による静的復元力をばね要素で近似することで、ホイッピング現象を再現した。また、同一の大型コンテナ船モデルを用いて、新たにICFD(Incompressible Fluid Dynamics)手法を用いて、海水をモデル化し、船体-海水の流体構造連成による試解析を実施・検討している。現実的時間内に合理的な成果が創出し始めており、成功すれば、世界初の実船弾塑性体船体による流体構造連成シミュレーションとなる。本解析に成功すれば、ローカル損傷とグローバル振動の連成影響を明らかにする強力なツールとなることが想定される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(1)新たな解析手法ICFD(Incompressible Fluid Dynamics)を用いて、船体及び部分構造の流体構造連成解析を実施している。 球や、部分構造物の流体構造連成解析については、成功し、OMAE-2020に論文を投稿し、国際ベンチマークに参加して、共著で英文ジャーナルを執筆中である。 並行して、現在は、さらにステップアップし、大型コンテナ船の全船モデルを用いて、海水をモデル化し大型実海域数値水槽(400m×100m×100m)を作成し、船体-海水の流体構造連成による試解析を実施・検討している。 現実的時間内に合理的な成果が創出し始めており、成功すれば、世界初の実船弾塑性体船体による流体構造連成シミュレーションとなる。本解析に成功すれば、ローカル損傷とグローバル振動の連成影響を明らかにする強力なツールとなることが想定される。 (2)模型実験の検討を行っている。コロナ影響により大きな実験は難しくなっており、非常に小規模な水面衝撃実験を検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)ICFD手法を用いて、大型実海域数値水槽を作成する。当該数値水槽を完成させることができれば、どのような構造物(船舶)も比較的簡便に波浪中の動的応答を再現することが可能となる。現状、400m×100m×100mの数値水槽が完成しており、作成済みのコンテナ船全船モデルを浮かべ試解析を実施している。次のステップでは、平水ではなく、波浪を再現し、波浪中の非線形動的構造応答を評価する。その際に、水面衝撃に対するローカル応答、ハルガーダのグローバル応答並びに、両者の相互影響について考察・検討する。ローカル強度を高くすることによって、船底ダメージを軽減できるが、そのことによって、エネルギー的にはグローバルな変形が増加する可能性があり、グローバル応答とローカル応答を連成して同時解析することにより、相互影響を考察する。ICFDは、最新の手法であるため、情報が少なく、また、解析が発散しがちであるが、Tipsを作成しつつ、一つ一つ着実に解決することで早期に完成させる。 (2)バウフレアスラミングの模型実験に関する検討を行う。九州大学・東京大学との共同研究を模索中。コロナ影響もあり、小規模な実験実施に計画変更して検討中。模型実験の解析検証を行い、妥当性を検証する。
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Causes of Carryover |
流体構造連成解析のソフトウェア料、計算機消耗品、模型実験等に使用する計画である。
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Research Products
(4 results)