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2020 Fiscal Year Research-status Report

鉄道の計画立案・意思決定の支援のための数理モデルに関する研究

Research Project

Project/Area Number 18K04619
Research InstitutionToyo University

Principal Investigator

今泉 淳  東洋大学, 経営学部, 教授 (00257221)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 椎名 孝之  早稲田大学, 理工学術院, 教授 (90371666)
Project Period (FY) 2018-04-01 – 2022-03-31
Keywords鉄道 / 計画立案 / 車両運用計画 / 数理計画モデル / 整数計画 / 組合せ最適化 / 意思決定
Outline of Annual Research Achievements

令和2年度は新型コロナウイルスの影響による時間的制約が極めて厳しかった.そのため,当該研究課題に関係する各種調査や実作業に支障をきたし,また対外的な活動も大幅に制限されたため学外での取材や意見聴取・意見交換,発表の機会も極めて限定された結果となった.

その中で令和2年度は,1)前年度から引き続き,上位の意思決定に資するモデルやその活用方法の検討,2)車両運用計画の交番に関する数理計画モデルの拡張,3)車両運用計画立案に関する海外の研究の収集・整理,4)すでに発表を行った研究に関する再実験,などを行った.

1)に関しては12月に開催された鉄道関係者が集うシンポジウム(J-RAIL2020)で,主として鉄道事業者やその周辺の聴講者に対して車両運用計画立案より上の意思決定の補助ツールとしての数理計画モデルの可能性を提示しそこで貴重な意見を得た.具体的には,既存の海外の数理モデルに対して日本のケースや上位の意思決定に対応した修正を施した上でその使用例を実データを基点にして提示し,モデルの用法の提案を行った.2)は,i) 2019年に開催された国際会議での発表である相直の場合の車両運用計画作成に関する研究が査読を経てproccedingsに採択されたとともに,ii) 車両の特性に応じた交番作成モデルの修正・モデル構築,およびその数値的挙動の分析に必要なプログラミング作業を概ね完了させ,予備実験を行いつつある.3)は,本課題の動機づけとなっている海外と日本の車両運用計画やその立案の数理モデルの違いに関して調査の上で精緻に分析し,転用可能な技術の有無を確認するとともに差異に関する体系的な整理を行っている.4)に関しては,車両の休日行路作成のモデルに関して,実験環境の更新に対応して再実験を実施した.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

研究実績の概要の項でも述べたように,新型コロナウイルスの影響により研究課題に対して取り組む時間がとりわけ令和2年度前半は極めて限定された.後半はやや緩和されたものの依然として厳しい状況が続いたため,前半の遅れを取り戻すには至らなかった.

このような例年以上に厳しい時間的制約により,元々それ相応の時間を要する数理モデルの構築・プログラムの完成,実験の実施までに相当の時間を要し,また本課題の範囲内の新規問題の発掘のための取材活動・実務家からの意見聴取や意見交換も,他地域との往来に関して相当の不便や制限があったためこれらができなかった.

これら理由により,外部に公開できた成果はあるもののその数に関しては当初の想定ほどではなく,進捗としてはやや遅れていると評価すべきであると考える.

Strategy for Future Research Activity

外部の講演などで発表をしたものに関しては,洗練の検討の上で論文としての投稿を速やかに行いたい.「研究実績の概要」の1)と4)はその候補であり,それにあたって必要な更新に関して検討し,その上で追加実験なども視野に入れる.3)に関しても,できる限り公開を目指して調査・執筆を継続したい.2)に関してはii)の発展を令和3年度の柱のひとつとしたい.現在進行中なのはある種の車両で複数の交番を考える問題だが,類似のケースやその派生的問題の有無の確認,モデルの転用の可否や問題の内容に応じた拡張の必要性の検討,さらには必要に応じた修正を行い,その上での数値実験を行いたい.

残された期間は長いとは言えないものの,可能であれば実務家との意見交換なども行いつつ,限られた時間内で研究を推進したいと考える.

Causes of Carryover

繰り返しになるが,新型コロナウイルスの影響により国内外へ出張する機会を得ることがなく,発表のみならず取材活動も不可能であった.これにより旅費などでの使用ができなかった.また,それ以外の活動に関しても時間的制約が厳しく,プログラミング作業や数値実験は所有している環境において取りあえず行った.その結果として次年度使用が生じる結果となった.

次年度の使用計画としては,現在数値実験の予備段階である研究・モデルにおいて極めて長時間の計算を要するケースが見られ,これを補うための機材導入を行いたいと考える.一方,論文投稿なども行いたいと考えるので,それに必要な拠出に充てることも現在視野に入れている.

  • Research Products

    (2 results)

All 2020

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Optimization of Rolling Stock Rostering Under Mutual Direct Operation2020

    • Author(s)
      Nakano Sota、Imaizumi Jun、Shiina Takayuki
    • Journal Title

      Operations Research Proceedings

      Volume: 2019 Pages: 749~755

    • DOI

      10.1007/978-3-030-48439-2_91

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 車両運用計画作成モデルによるWhat-If分析 -方策案に対する試算・意思決定のORによる支援の可能性-2020

    • Author(s)
      今泉淳,椎名孝之
    • Organizer
      第27回鉄道技術・政策連合シンポジウム (J-RAIL2020)

URL: 

Published: 2021-12-27  

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