2018 Fiscal Year Research-status Report
Vehicle navigation system for detecting and escape from driven snow pile under low visible condition caused by snow storm
Project/Area Number |
18K04630
|
Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
川村 武 北見工業大学, 工学部, 准教授 (80234128)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柏 達也 北見工業大学, 工学部, 教授 (30211155)
白川 龍生 北見工業大学, 工学部, 准教授 (50344552)
岸本 恭隆 北見工業大学, 工学部, 助教 (90261403)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 吹き溜まり / 力覚センサ / 自動停止 / 後退誘導 / RFID / 吹雪 / 悪視界 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,大まかに3つの領域で研究を進めた。これらは,1)吹き溜まり,積雪検知のセンサの開発,2)吹き溜まり検知時の停止のためのブレーキシステムの開発,3)安全な場所までの後退誘導である。1)については,力覚センサにアルミ板,テフロン板を取り付け,積雪高に応じて生じる力とトルクにより,吹き溜まりを検知することを考え,試作機を作成した。今冬は,小雪で降雪回数も少なく,十分な実験ができないうちに融雪期となった。この間,試作機を改良するとともに力覚センサが厳冬期でも使用できることを確認した。2)については,試験車にアクチュエータを新たに取り付けてブレーキ操作ができるようにした。ここでコンピュータからのコマンドにより,ブレーキの踏み込み深度を変えて,雪上での停止距離等を測定し,踏み込み深さと制動距離などに関する知見を得た。これに関連する車両誘導で左曲線路手前の誘導帯や交差点前でこのブレーキシステムの活用することも考え,前段階の実験等も行った。3)については,RFIDタグを埋設した実験路上を人工的な悪視界下で後進誘導する方法を考案して,従来の車両誘導システムに組み込んだ。これにより,走行実験を行い走行路が視認できない人工的な悪視界下でも車線中央部に誘導することに成功した。この際,走行実験を行った運転初心者は後方目視により後進した際は蛇行,車線中央より逸脱など,外部観察・監督者が誘導しなければならなかった。一方,新たに作成した後方誘導用のGUI(Graphical User Interface)は,後退時に車線中央に向かうべき,ハンドル操作角を明示するので,上記の運転初心者でも車線を逸脱することなく車線中央部を走行できた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究の主たる研究領域の「吹き溜まりの検知」が遅れていることが進捗状況を「遅れている」とした理由である。今冬の北見地方は,例年にない小雪(例年の半分以下)でかつ,一度の降雪量が少なく,実験可能となる降雪日も極端に少なかった。このため,実験をする際には雪を固くならないように細心の注意をして雪を積み上げる必要があり,積雪センサの実験開始まで時間を要した。また他機関の除雪車が実験路に雪を撥ね上げて実験路の積雪が実験に向かない部分も見られた。降雪後に日数が経過すると日中の融雪,夜間の凍結の繰り返しにより雪質が変わり吹き溜まり実験に使えない。このため,実験路は実験後にアスファルトが出るまで除雪をして,降雪を待った。数度の実験で試作品の欠点,実験方法などを改良したもので降雪を待つうちに融雪期になって現在に至る。
|
Strategy for Future Research Activity |
本申請研究の3つの研究領域のうち,主幹となり進捗が遅れている吹き溜まりセンサーの研究準備を降雪期までに進める。昨年度使用していた実験道路が,大学構内の建物改修の工事車両の通行のため,今年度は使用できない予定である。このため,大学の協力を仰ぎ,実験道路の確保と準備を降雪期までに済ませる。吹き溜まり感知時に停止するブレーキシステムおよび後進誘導にある程度の目途が立ったので,車両誘導システムに組み込み,停止,後進誘導の動作を連続して行えるようにする。誘導精度などの向上も目指す。さらに降雪期に積雪センサの実験を研究分担者と行い,雪質と力覚センサとの関係も考える。積雪時の実験走行路の整備方法についても考察し,効率の良い方法を考える。
|
Causes of Carryover |
走行実験時に判明した必要資材を発注したが,納品が遅れて年度を超えたため,次年度使用額が生じた。このため,この次年度使用額のほとんどは早々に使用される。
|
Research Products
(5 results)