2018 Fiscal Year Research-status Report
流れ加速型腐食によるプラント配管減肉の安全管理技術の高度化
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18K04632
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
藤沢 延行 新潟大学, 自然科学系, 教授 (20165369)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山縣 貴幸 新潟大学, 自然科学系, 助教 (50554284)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 配管減肉 / 流れ加速型腐食 / 減肉予測 / はく離流れ / レイノルズ数 |
Outline of Annual Research Achievements |
各種プラント配管の安全管理を目的とし、配管減肉上重要な配管要素の1つであるエルボを対象として、配管減肉の原因である物質移動現象と速度場について、実験と数値計算の両面から研究を行った。本年度は、特に、亜臨界レイノルズ数Re=(3-10)×104の範囲での物質移動係数の計測と流れ場のPIV計測、そして数値シミュレーションを行った。得られた主な結果は、以下のとおりである。 1.石膏を用いた物質移動係数の計測 半径比(=エルボの曲率半径と管径の比)の異なる3種のエルボ(半径比=1.0,1.2,1.5)を2分割構造で製作し、エルボ内部の物質移動係数分布を計測した。実験結果によると、エルボ内部の物質移動係数分布は、エルボ内側で増大すること、外側では直管の場合とあまり変化しないことが分かった。ただし、エルボ内側の物質移動係数の増大は、エルボ中心軸から離れた位置にあること、その大きさはレイノルズの増大とともに低下する傾向があることが分かった。 2.PIVによる速度場の計測 透明アクリル製の半径比の異なる3種のエルボ(半径比=1.0,1.2,1.5)を製作し、エルボの内部流れを二次元PIVならびにステレオPIVで計測を行った。実験結果によると、半径比が小さくなると、エルボ内側で流れのはく離が発生することが確認された。このことは、物質移動係数の増大現象に強く関わると考えられることから、今後更なる検討が必要である。 3.数値シミュレーション 低レイノルズ数型k-εモデルを用いたエルボの物質移動現象の数値計算コードの開発を行い、また、Re=5×104における計算を実施し、同条件における実験結果と比較検討した。エルボ内部の物質移動係数の増大現象は、定性的に再現されるが、定量的には十分な一致は見られなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記のように、予定した課題の研究は遂行された。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通りに研究を進める予定である。ただし、エルボ内側のはく離現象についての実験的考察が今後の重要な課題になると思われる。
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Causes of Carryover |
次年度に国際共同研究を実施するための旅費に充当する予定である。
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Research Products
(2 results)