2021 Fiscal Year Research-status Report
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18K04653
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
潮見 幸江 群馬大学, 大学院理工学府, 助教 (60584266)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 地下探査 / 移動観測 / マッピング / 重力勾配 / 干渉計 / 火山 / 山体斜面 / 道路陥没 |
Outline of Annual Research Achievements |
観測により地下構造の時間変動を詳細に把握することができれば、道路陥没や土砂、地震や火山に伴う災害を正確に予測することができると考えられる。しかしながら、従来の観測手法では、様々なノイズ(地面振動や電磁ノイズ)や地質・地形の影響等により、市街地や山体斜面など観測の需要が高い地域における高精度観測が難しい状況にあった。我々はこの問題を解決する手段のひとつとして、レーザー干渉計型重力勾配計の開発を行ってきた。この装置による測定値は重力以外の影響を(原理的には)受けないため、振動ノイズや電磁ノイズ、地形や地質に影響されることなく装置本来の感度を活かした測定が可能である。またこの装置の最大の特徴は、独自の投げ上げ法を用いることで、従来の単純自由落下法では困難であった小型化と高精度反復測定を実現した点である。重力勾配値は距離の3乗に反比例するため、観測できる範囲は限定されるが、観測対象地域に複数台設置して同時連続観測を行うことで地下の局所的な物質分布の時間変動を面的に捉えることができる。また小型化開発を行うことで移動観測によるマッピングに対応できる。 本研究では、移動観測の実現に向け、2019年には市販の農業用ミニクローラを応用した移動台車の開発を行い運搬体搭載試験を行った。その結果、運搬車上でも地上と同精度での測定が可能であることがわかった。また2020年には光学系の小型化開発を実施した。本年度は、これまでの結果を踏まえ、安全に移動観測を行うための装置のマウント機構の設計と測定の際に生じる回転加速度ノイズを評価するための理論計算を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度はマウント機構の製作と試験を行う予定であったが、コロナ禍による入構規制や担当者の体調不良により製作することができなかった。また測定に伴う回転加速度ノイズを詳細に評価するためにはレーザー干渉計に関する理論計算を行う必要が生じたため、その計算を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの結果を踏まえた上で、より安全に少人数で移動観測を行うことができる移動台車の設計要件を明らかにする。また実験検証と本年度実施した理論計算をもとに開発した装置の性能評価を詳細に行っていく。
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Causes of Carryover |
先に述べた理由により研究に遅れが生じており、移動観測用設備の製作を行っていないため、次年度使用額が生じた。来年度は本年度に行った設計と考察を基に開発を進め、必要な部品等を製作して行く予定である。
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