2018 Fiscal Year Research-status Report
沖合津波観測記録を用いた非地震性津波の自動検知と津波波源即時推定手法の開発
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18K04674
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Research Institution | National Research Institute for Earth Science and Disaster Prevention |
Principal Investigator |
近貞 直孝 国立研究開発法人防災科学技術研究所, 地震津波火山ネットワークセンター, 主任研究員 (90318197)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 津波 / 非地震性津波 / JAGURS / 海底津波観測網 / 海底圧力計 / 隕石津波 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では,簡易的な手法と詳細な手法の2通りの検討を実施することとし、本研究の目的を確実に達成させるようアプローチすることにしている.さらに、S-net実データを用いたシステムを試作し,内閣府の「総合防災情報システム」を想定して性能検証を行う計画である. (1)簡易手法については,高性能津波計算コードであるJAGURSの使用方法等を習得し,津波波源を海面上の要素波源で表現するための修正方法を検討した.JAGURSはガウシアン波源のみがサポートされているため,他の関数でも要素波源を表現することが出来るようにする.また,非地震性津波はしばしば地震性津波に比べて短波長であることが知られているため,短波長津波の計算方法,特に海底圧力計でどのように観測されるかの検討を行った.短波長津波がどのように海底圧力計で観測されるかについて,過去の観測記録に基づいて評価した結果を論文1編にまとめ,投稿した. (2)検証については,JAGURSの使用方法の習得と同時に進める方が効率的に研究を進めることが出来ると判断し,平成31年度以降に予定していた検証データの作成に着手した.具体的には,本研究課題で開発した手法を検証するための非地震性津波の極端な例題としての隕石衝突によって生じる海面変動を模するシミュレータの開発に着手した.このとき,隕石衝突の計算にはSALE (Simplified Arbitrary Lagrangian Eulerian) codeを惑星科学衝突研究用に改良された iSALEを用いている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた簡易手法の検討を進めた. 予定外に検証を今年度開始したが,研究課題全体として計画以上に進展しているという程ではない.
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Strategy for Future Research Activity |
(1)簡易手法については,当初計画通り2年度目である平成31年度に完成させるよう検討を継続する. (2)詳細手法については,当初計画通り2年度目である平成31年度に検討を開始する. (2)検証については,先行して検討を始めた隕石津波のシミュレータを完成させ,(1)の簡易手法の検証を実施する.
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Causes of Carryover |
外注仕様の見直しを行い,翌年度に実施する方が効率的であると見込まれたため.
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Research Products
(6 results)