2020 Fiscal Year Annual Research Report
Synthesis of fine-structured CaB6 using nano crystals grown by low-temperature process for improvement of its thermoelectric properties
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18K04680
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| Research Institution | Nagaoka University of Technology |
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Principal Investigator |
武田 雅敏 長岡技術科学大学, 工学研究科, 教授 (30293252)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | 熱電変換材料 / 金属六ホウ化物 / ナノ結晶 / 微細組織 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は，金属六ホウ化物の熱電特性向上を目指し，低温合成によりナノ結晶を合成し，その表面に化合物を形成することで組織の粗大化を抑制することが可能か否かを明らかにするものである．これまでに，SrCl2とNaBH4を原料とした低温合成法でナノメートルオーダーの結晶子サイズを有するSrB6粉末を合成した．その表面にMgとBの化合物層を形成することで，従来より低温で焼結体を作製することができ，結晶粒成長を抑制して熱伝導率を低減することができた．
前年度までの試料では電気伝導率が低いことが問題であった．その原因として，結晶性の低さによる電気伝導率の低下が考えられる．文献調査により，酸化物をMgで還元することで結晶性の高いナノ粒子が得られていることから，結晶性の高いSrB6ナノ粒子を得るために酸化物としてSrO, B2O3を用い，それをMgで還元して粉末を合成した．その結果，結晶面の発達したナノ粒子を得ることができ，これまでと同様に低温で焼結体を得ることに成功した．昨年度までの試料に比べて熱伝導率は約50%上昇したが，電気伝導率は約5倍，ゼーベック係数は約2倍向上した．合成したナノ粒子の結晶性が高く，且つ，昨年度に比べて緻密な焼結体を得ることができたため，電気的特性が大幅に改善したと考えられる．
更なる特性改善を目指し，Srとイオン半径がほぼ等しいEuでSrの一部を置換した粉末を合成した．熱伝導率はわずかに上昇し，ゼーベック係数は約1/2に低下したものの，電気伝導率は1桁上昇したため，熱電性能は置換前の約3倍に向上した．これは，Euでの置換によりキャリア濃度が上昇したことが主な要因と考えられる．
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Research Products
(1 results)
