2018 Fiscal Year Research-status Report
Create of natto-structured catalysis
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18K04696
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
中村 淳 長岡技術科学大学, 工学部, 客員准教授 (90725649)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松 啓志 長岡技術科学大学, 工学研究科, 助教 (70721231)
斉藤 秀俊 長岡技術科学大学, 工学研究科, 教授 (80250984)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | カプセル型触媒 / EDTA / スピンコート / 酸化エルビウム / 酸化チタン / 酸化ニッケル / 納豆型構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究で提案する納豆型構造触媒(Natto Structure-Supported Catalyst, NSSC)は、直径が0.01 μmから10 μm、皮殻厚さは直径の1/10程度のカプセル型触媒を担持する納豆型構造体で、カプセル内部は中空で周囲の気体の通過が確保されている。今年度はカプセル型触媒のモデルとして、Y2O3:Eu蛍光体のマイクロ・ナノカプセルを選択した。これにより、蛍光を観察することで、マイクロ・ナノカプセルの分散度合いを確認することが可能になる。また、糸部に使用するセラミックウイスカー触媒のモデルとして、酸化エルビウム、酸化チタン、酸化ニッケルなどのセラミックスを選択した。別途合成したY2O3:Eu蛍光体のマイクロ・ナノカプセルとEr-EDTA(エチレンジアミン四酢酸塩)あるいはTi-EDTAあるいはNi-EDTAの水溶液それぞれを混合して出発原料を合成した。次にその原料をスピンコート機によってSi基板上にコートした。コートした水溶液を乾燥し、その後焼成を行った。その結果、糸部に使用するセラミックウイスカー触媒のモデルとして選択した酸化エルビウム、酸化チタン、酸化ニッケルのうち、糸を形成するのは酸化エルビウムだけだということが判明した。構造を詳細に検討した結果、カプセル型触媒のモデルとして選択したY2O3:Eu蛍光体のマイクロ・ナノカプセルは直径が0.01 μmから10 μm、皮殻厚さは直径の1/10程度であり、ほぼ均一にSi基板上に広がること、カプセルとカプセルとの間に糸を形成した酸化エルビウムは0.1 μmから1 μm程度の太さで、接続長は1 μmから10 μmであり、糸によってカプセルがSi基板上にしっかりと固定されていることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
納豆型構造の定義となる、糸によってカプセルがSi基板上にしっかりと固定されていることが確認できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、カプセル型触媒のモデルとして、酸素活性化触媒用のマイクロ・ナノカプセルを選択する。これにより、酸素活性化触媒用のマイクロ・ナノカプセルでも、Si基板上に分散することを確認する。別途合成した酸素活性化触媒用のマイクロ・ナノカプセルとEr-EDTAを混合して出発原料を合成する。次にその原料をスピンコート機によってSi基板上にコートする。コートした水溶液を乾燥し、その後焼成を行う。その結果として、酸素活性化触媒用のマイクロ・ナノカプセルと酸化エルビウムの納豆構造体を得る。
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Causes of Carryover |
酸素活性化用触媒の製造を次年度に集中することにしたため。原料となる酸素活性化用EDTAマイクロビーズをスプレードライで合成するための装置の本格始動がずれ込んだため。
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