2022 Fiscal Year Annual Research Report
Fabrication and optimization of CO2 absorption Sheet with very thin thickness and large-area, and self-heating function.
Project/Area Number |
18K04733
|
Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
大石 克嘉 中央大学, 理工学部, 教授 (20276695)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 亮太 東京都市大学, 理工学部, 准教授 (30548136)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | CO2吸収量の向上 / 共晶点効果 / アルカリ炭酸塩 / 表面状態 / 表面構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで,本CO2吸収コンポジットのケイ素で構成されているベース部分の作製とその大面積化について研究を行って来た。しかし今年度の研究では,物質の改良という点に注目し,このCO2吸収コンポジットのCO2吸収層に存在するLi4SiO4そのもののCO2吸収能の向上を目指す事を目的とした。具体的には,低CO2分圧中でLi4SiO4がCO2を吸収した場合,反応生成物がLi4SiO4表面を覆うため,さらなるCO2吸収が阻害されるという問題点がある。 本研究では,先行の文献を参考にしつつも独自の結果を得るために,アルカリ金属炭酸塩の1つである炭酸カリウム(K2CO3)を任意の量で添加したLi4SiO4を作製し,そのCO2吸収特性を測定・調査した。さらに,K2CO3を含むLi4SiO4をコンポジット用Siベース(板)上に形成させた試料を作製し,その表面をX線回折装置及び電子顕微鏡(HITACHI, Regulus8230)を用いて表面を観察すると共に,その元素分析を行った。 全研究期間を通して行った研究成果としては,1)ベース部分にSi(ケイ素)を使用した自己発熱型CO2吸収コンポジットのベース部分の種類と大面積化に関する研究,2)自己発熱型CO2コンポジット上のCO2吸収層に存在するLi4SiO4のCO2吸収能の向上に関する検討が上げられる。その結果を纏めて述べると,Si(ケイ素)から成るベース部分に使用するSiの固体としては,単結晶Si,Si粉末から熱処理で得たSiセラミックスが使用可能である事がわかったが,最終的には,太陽光発電装置に使用されている導電性Siの固体を使用する事が最も経済的で簡便である事が示唆された。
|