2020 Fiscal Year Annual Research Report
High-performance biomaterial with essential metal ions to supply to in the living body
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18K04734
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
平栗 健二 東京電機大学, 工学部, 教授 (60225505)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬目 佳信 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (30219539)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | Zn-DLCコーティング / 骨代謝 / Zn溶出 / 骨折治療 / 深さ方向元素分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
DLC(Diamond-like carbon)は工業用途のみならず、医療デバイスの発展を支える機能的表面加工技術として幅広い展開が期待され、一部の医療機器(ステント)では製品化に至っている。このDLCは作製方法や作製条件を制御することで生体活性元素をドープすることが可能であり、治療効果を飛躍的に高める材料開発が待たれている。本研究では、DLC特有の抗血栓性、化学的安定性、低摩擦、高硬度などの静的特性に加え、生体細胞の活性化に重要な役割を演じる金属元素をドープすることで、生体活性元素ドープしたDLCによる表面コーティング技術のバイオマテリアルへの展開を目的とした。 本研究では、Zn溶出試験とXPSの深さ方向分析より、in vitroとin vivoの両方の環境でZn-DLCからZnが溶出していることを確認した。加えて、Znの溶出量は、in vivo環境で最も高かった。in vivo試験結果は、Zn-DLCの使用が骨を太く、強固に治療する傾向があることを示した。これらの結果は、Zn-DLCが従来のインプラントによる骨折治療効果を大きく向上させる新しいコーティング材料として有望であることを示している。そして、最終的には骨折患部に直接Znを供給できるZn-DLCは、ZnとDLCの両方の利点を持つ新しいコーティング材料であり、骨折の早期治療と治癒結果の改善が確認できた。 それらの結果を「生体内におけるZn溶出型DLC膜の骨形成促進効果」、「Z生体材料としてのZn-DLCの深さ方向におけるZn溶出特性」、「骨折治療に有効な生体材料であるZn-DLC」とした発表を行い、研究成果の社会還元に寄与した(研究発表参照)。
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Research Products
(14 results)
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[Presentation] Evaluation of fracture treatment of Zn-DLC for biomaterial application2020
Author(s)
Shunta Kidera, Kouki Fujioka, Yasuharu Ohgoe, Keisuke Sato, Masanori Hiratsuka, Hitomi Tsuboi, Hideki Nakamori, Hideki Masuda, Hiroshi Honda, Yoshinobu Manome, Kenji Hirakuri
Organizer
International Conference on Material and Chemical Engineering
Int'l Joint Research
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[Book] 医用工学の基礎2020
Author(s)
土肥健純、平栗健二
Total Pages
240
Publisher
東京電機大学出版
ISBN
978-4-501-33320-1