2018 Fiscal Year Research-status Report
Prevention of internal oxidation for rare-earth element-containing Mg alloy
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18K04754
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
井上 晋一 熊本大学, 先進マグネシウム国際研究センター, 特任助教 (30792585)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | Mg合金 / 難燃性 / 酸化皮膜 / 希土類元素 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、希土類元素添加Mg合金に対して安全性を確保する不燃性のみならず溶湯の健全性をも保つ高次不燃性付与技術の確立を目指す。より具体的には、均質かつ緻密な保護酸化皮膜の形成によって希土類の内部酸化を抑制するMg合金成分設計の指針を確立する。平成30年度では、(1) 「内部酸化メカニズムの解明」、(2)「内部酸化抑制効果を持つ第四元素の探査」を行なった。 (1) 内部酸化メカニズムの解明:高温大気中で溶融凝固させたMg-Zn-RE (RE = Y, Gd)合金の表面皮膜を含む断面組織を高分解能電子顕微鏡観察することによって、希土類種別の内部酸化発生条件を明らかにするとともに溶融凝固試料断面の高分解能電子顕微鏡観察により内部酸化挙動を調査する。酸化が進むに従って、酸化皮膜に作用する圧縮応力が増大し、マイクロクラックが発生することが明らかになった。この酸化皮膜中のマイクロクラックは、酸素の内方拡散の経路となるため、内部酸化の発生を促進することが明らかになりつつある。 (2) 内部酸化抑制効果を持つ第四元素の探査:酸素の拡散経路の知見をもとに、酸化皮膜の酸素遮断能を向上させるため、酸素との親和力高い元素や希土類酸化物に固溶せず、粒界に濃化する元素をMg-Zn-RE (RE = Y, Gd)合金に添加することで内部酸化抑制を試みた。酸素との親和性が高いCaやYbを添加することで、 最外層に新たな保護皮膜を形成し、内部酸化の発生を抑制した。また、BeをMg-Zn-RE (RE = Y, Gd)合金に添加することで内部酸化を抑制することが明らかになった。Beは希土類元素よりも酸素との親和性が低いが、希土類酸化物に固溶はしないため、希土類酸化物の粒界にBeが濃化することで皮膜の酸素遮断能を向上させることが明らかになるつつになる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
(1) 内部酸化メカニズムの解明:希土類種別の内部酸化発生条件を明らかにするとともに溶融凝固試料断面の高分解能電子顕微鏡観察により、希土類元素の内部酸化挙動が明らかになりつつある。 (2) 内部酸化抑制効果を持つ第四元素の探査: 平成31年度に実施する予定の項目であったが、内部酸化挙動が明らかになりつつあり、その結果を元に希土類元素の内部酸化を抑制する効果を有する元素の探査を前倒しで進めており、実際に内部酸化を抑制する元素を明らかにしつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
(1) 内部酸化メカニズムの解明:引き続き、希土類元素の内部酸化挙動の調査を実施する。 (2) 内部酸化抑制効果を持つ第四元素の探査: 上記の結果をもとに元にさらなる内部酸化を抑制する元素の探査を実施する。 (3) 機械的特性と不燃性を両立する合金成分設計: 試作した合金の機械的性質を調査し、LPSO型Mg-Zn-RE合金の機械的性質と溶湯健全性を保つ不燃性を両立する第四元素のクライテリアを確立する。
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