2020 Fiscal Year Research-status Report
弦鳴楽器ハープ形状革新的水素分子ふるい分離膜の創製と新規分離機構の解明
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18K04757
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
永井 一清 明治大学, 理工学部, 専任教授 (40350269)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 自己組織化 / 水素社会 / 水素分離 / 膜分離 / 分子ふるい / ポリイミド / 薄膜 / ATRP |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、水素社会の実現に不可欠な水素を精製するために、高分子鎖を弦鳴楽器のハープの弦の様に一定間隔で配列させ、弦(高分子鎖)の間を水素分子のみをふるい作用により選択的に透過・分離させる革新的水素分離膜を創製し、その新規分離機構の解明と分離性能の最適化を行うことを目的とする。ポリイミドとメタクリル酸誘導体から成るABA型ブロックコポリマーのA成分のナノ自己組織化作用をハープの両端の棹の固定方法として利用して、B成分の高分子鎖をハープの弦の様に配列させることを特徴とする。従来の高分子膜の溶解・拡散機構に基づく膜材料設計とは異なる弦を弾いて音楽を奏でる様に高分子鎖の振動で水素分子を弾いて分子ふるい作用を促進させる設計と、ゼオライトに代表される無機多孔膜の様な硬いメッシュ形状よりも単位膜面積当たり分離に寄与する面積が大きくなり、かつ柔軟性もある二次元状の薄膜の設計をすることを特徴とする。 本研究は3年計画であり、3年目である2020年度で終了する予定であったが、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、2022年3月30日までの研究期間の延長となった。当研究室では、2020年度は2020年9月末まで実験室を閉鎖し、全ての実験を停止、リモートによる調査研究を中心に活動を行った。本学では授業は2020年度を通してオンライン授業となったが、研究活動においては、本学キャンパスへの入構規制が緩和され、入室人数と滞在時間が制限された中での研究室再開が許可された。しかしながら本研究課題は高圧ガスを用いる上に連続測定が求められるため、研究室内の安全管理面も含め、滞在時間内に実験を行うことは事実上不可能であったためである 新型コロナウイルス感染症の収束による入構規制の緩和を期待し、2020年度は試薬等を購入して準備していたが、実験を進めることはできなかった。そのため2020年度の研究成果は無い。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
「研究実績の概要」で述べた内容と重複するが、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、2020年度は1年間通して実験を停止した。そして2022年3月30日までの研究期間の延長となった。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は、当初2020年度に計画していた実験を行い、本研究を進行させる。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響を受け、2020年度は1年間通して実験を停止した。2021年度は、当初2020年度に計画していた実験を行い、本研究を進行させる。
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Research Products
(2 results)