2020 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the mechanism for hydrogen permeation of Pd-free vanadium membrane and application for hydrogen separation from anmonia
Project/Area Number |
18K04760
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Research Institution | Suzuka National College of Technology |
Principal Investigator |
南部 智憲 鈴鹿工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (10270274)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 金属膜 / 水素透過 / 水素分離 / 酸化 / 還元 / バナジウム酸化物 / アンモニア |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度の研究により、Pd触媒フリーバナジウム膜では、ガス中に含まれる炭化水素、水分、酸素の除去が重要であることを明らかにした。しかしながら、不活性ガスであるヘリウムを混合した場合には水素分離能が維持されるが、窒素ガスを混合した場合には炭化水素、水分、酸素の各フィルタを介してもPd触媒フリーバナジウム膜の水素分離能が消失する。 そこで本年度は、不揮発性吸着合金触媒を用いて窒素ガス中の反応性ガス状不純物を10ppb以下にまで減少可能な精製器で精製した窒素ガスと水素ガスとの混合ガスからの水素分離試験を試みた。現在、研究室レベルで最も高純度な窒素ガスに精製されていると理解できるが、水素中に窒素ガスをわずか1%混入させるだけで、水素分離速度が直ちに減少しはじめ、水素分離能を消失することが明らかとなった。試験温度、混合ガス圧力、供給速度をパラメータとして種々の条件で調査したが、いずれの条件でも水素分離能は消失した。 バナジウム膜の一次側にアンモニア分解触媒を配置したメンブレンリアクターを試作し、アンモニア分解触媒で分解した水素をバナジウム膜で直接分離する実験を行った。Pd触媒をコーティングしたバナジウム膜では水素を分離できることを確認したが、Pd触媒フリーバナジウム膜では水素を分離できなかった。触媒表面で分解した水素原子がPd触媒フリーバナジウム膜表面に移動(スピルオーバー)し、膜内へと溶解する反応も生じないことが明らかとなった。
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Research Products
(1 results)