2018 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18K04768
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
藤井 啓道 東北大学, 工学研究科, 助教 (70560225)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 超音波接合 / 引張せん断強度 / せん断変形 / 塑性流動 / ナノフロー |
Outline of Annual Research Achievements |
金属材料の超音波接合中に界面近傍において生じるナノサイズの領域の塑性流動(ナノフロー)を精密に制御することにより,望みの接合部ミクロ組織を得ることが可能となり,接合部特性を理論上の極限まで高めることができると期待される.本研究では,現在強く求められている革新的異材接合技術の1つとして,ナノフロー制御による界面強化接合技術を確立するための学術基盤を構築することを目的とする.この目的を達成するためには,超音波接合部形成に関わる基礎現象を系統的に整理し,接合パラメータ,接合部ミクロ組織形成,接合部特性とナノフローの関係を明らかにすることが必要である.そのため,接合装置に与えたエネルギーが接合部形成に消費されるまでのエネルギー伝達を軸として基礎現象を整理し,ナノフローの発現メカニズムや接合部ミクロ組織形成メカニズムを明らかにすることにより,ナノフロー制御による界面強化接合技術の開発原理を提案する.本年度は,アルミニウム合金と鉄鋼の接合試験,引張せん断強度試験および接合界面近傍におけるナノフローの解析を実施した.その結果,アルミニウム合金のせん断変形が顕著となる接合条件において接合強度が高まり,破断形態が界面破断から母材破断へと変化することが明らかになった.そのため,母材破断する界面強度を有する接合試料を用いて,接合界面近傍における結晶方位解析を行った.その結果,アルミニウム合金側の界面近傍数十ミクロン程度の領域において,超音波振動と平行方向のせん断変形が生じていることが明らかになった.また,せん断変形領域の中の界面近傍の領域においては,ナノサイズの領域において塑性流動が起きていることが明らかになり,ナノフローが接合部形成や接合強度の上昇に対して重要な役割を果たしていることが明らかになった.
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