2021 Fiscal Year Annual Research Report
Gas separation properties of carbon membranes prepared from sugars
Project/Area Number |
18K04807
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
磯部 敏宏 東京工業大学, 物質理工学院, 准教授 (20518287)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | カーボン / 水熱合成 / 非対称膜 / ガス透過率 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度までに取り組んだ研究成果を2020年度に開催される予定だった国際会議で発表(招待講演)する予定であった。しかし、新型コロナウイルス感染症により2021年12月に延期することとなり、状況に合わせて研究期間を1年延長した。本学会は現地開催を念頭に準備されていたが、、アブストラクトの提出期限時に、海外渡航できない可能性が高かったことから、参加を断念した。代わりに、国内学会において2件の発表を行った。発表内容は、昨年度の「研究実績の概要」欄の内容ならびに「今後の研究の推進方策」欄に記載した、膜蒸留法への応用を検討した成果である。 膜蒸留法に用いられる膜材料には、撥水性と水蒸気透過率の両立が求められる。昨年度までに作製したカーボン膜の水接触角を測定したところ70-100°程度であった。この値は、膜蒸留法に適切な値と考えられた。また、差圧法で求めた単位面積単位時間あたりのカーボン膜の水蒸気透過率は1 L/h/m2であった。この値は想定していた値より小さいものの、今後研究をすすめることで、改善ができれば、カーボン膜が膜蒸留法に有効な材料であることを示すことができると考えている。また、今回の検討は限定的であったことから、以下の検討を行うことで、大きな研究展開が可能と考えている。1.水透過率向上を目指したカーボン膜の改善:今回使用したカーボン膜はガス透過試験に用いたものであり、水蒸気透過に適したガス分子の大きさや膜厚、化学的性質とはいえない。これらの改善を行うことで水蒸気透過率の向上が期待される。2.膜蒸留システムの最適化:今回は、温度、圧力、装置の大きさや、システムの設計の最適化を行わなかったが、最適化されたカーボン膜の性質を基にこれらの改善を行うことで水蒸気透過率の向上が期待される。
|
Research Products
(2 results)