2020 Fiscal Year Annual Research Report
A study of nanowrinkle formation mechanism by environmental-friendly UV curable process
Project/Area Number |
18K04823
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
瀧 健太郎 金沢大学, 機械工学系, 教授 (70402964)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 和弘 金沢大学, 機械工学系, 教授 (20143878)
多田 薫 金沢大学, 機械工学系, 助教 (20190811)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ナノリンクルフィルム / 皺 / リンクル / フィルム / 紫外線硬化樹脂 |
Outline of Annual Research Achievements |
紫外線硬化樹脂を重合阻害剤を溶解した水面上に展開して,紫外線を照射すると,紫外線硬化樹脂の硬化収縮によりサブミクロンスケールのナノリンクル(しわ)が形成された。本研究では,ナノリンクルフィルムの形成過程について,これまで使用してきた高圧水銀ランプの365 nmの分散光源と比較して単波長の紫外LED光源を使用した際のリンクルの形成について研究した。その結果,リンクルを形成するために単波長の光源を使用しても目立った効果が得られなかった。ときおり,サブミクロンスケールのリンクルができるもののプロセスとしての再現性が低く,単波長の光源の影響であるかを特定することはできなかった。また,340 nmと310 nmのLED光源については照度が低すぎて紫外線硬化樹脂が硬化しなかった。 以上の研究より,水銀を使用しない環境調和型の紫外線光源であるUVLEDを使用したナノリンクルの作製では,従来の高圧水銀ランプと優位な差異が得られることはなかった。そこで,ナノリンクル作製プロセスをよりロバストなものにするべく,試料の展開方法や光源と水面の距離などに特段の注意を払い,さらに,特殊なコリメータレンズを使用した光の拡散を抑えた光源とすることで,再現性の高いナノリンクルフィルムの作製ができつつある。 このプロセスの最適化ののちに,本研究課題で作製したUVLED光源によるリンクル作成を試みて,光源が短波長である影響を明らかにする予定である。
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Research Products
(5 results)