2020 Fiscal Year Annual Research Report
Control of edge structures on nano carbon materials
Project/Area Number |
18K04833
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
山田 泰弘 千葉大学, 大学院工学研究院, 准教授 (90546780)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 炭素材料 / 構造制御 / ピリジニック窒素 / ベーサルアミン / 5員環 / 分光分析 / 計算化学 / 構造解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
グラフェンなどのナノ炭素材料材料の特性の飛躍的向上には、エッジやヘテロ元素などの種々の欠陥導入が必要不可欠である。しかし既存の導入法では、複数種の欠陥が導入され構造が複雑化してしまい、構造と特性の関係が不明確であった。本研究では、エッジ構造の異なるナノ炭素材料やヘテロ元素、5員環を選択的に導入したナノ炭素材料の合成を目指した。原料構造を選択することにより、5員環やピリジニック窒素、ベーサルアミン、フラン環を選択的に導入した炭素材料を合成した。本研究では、構造制御される理由を実測(赤外分光分析(IR)、元素分析、X線光電子分光分析(XPS))と計算(IRとXPSスペクトル計算、エネルギー計算)により、原料構造の選択における指針を以前よりさらに詳細に明らかにした。5員環を含むナノ炭素材料の構造制御には6員環に囲まれた5員環を原料とする必要があり、臭素化により炭素化温度を低下させることで、5員環を制御しやすくなることがわかった。ピリジニック窒素の制御には炭素化後の構造の立体障害作用によりピリジニック窒素を保護する方法が有効であることが分かった。ベーサルアミンの選択的導入には、ベーサルアミンを含む原料の利用が欠かせないことがわかった。フラン様構造は、触媒を使用することにより、構造の制御状態が向上することが分かった。また、これらの解析を利用して、解析がこれまで困難であった材料の構造解析もより詳細に行うことができるようになった。本研究成果の一部は、論文として4件Acceptされており、炭素材料学会や酸化グラフェン研究会でも発表を行った。その他、特許も2020年度には4件(特願2020-067150、特願2020-067151、特願2020-067152、特願2020-195781)出願している。
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Research Products
(19 results)