2022 Fiscal Year Annual Research Report
Correlation between crystallinity description parameters of nanoparticles and catalytic activity
Project/Area Number |
18K04868
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Research Institution | Japan Synchrotron Radiation Research Institute |
Principal Investigator |
坂田 修身 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 放射光利用研究基盤センター, 副センター長 (40215629)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | シンクロトロンX線回折 / LiNiO2薄膜 / ロッキングカーブイメージング / 半導体ウェハ / GaN |
Outline of Annual Research Achievements |
1) 一軸圧縮によるサファイア基板上のLiNiO2薄膜の構造研究 本研究では、一軸圧縮(UAC)と600℃でのアニールで処理したサファイア基板上のLiNiO2薄膜のの原子配列と結晶構造を、シンクロトロンX線回折とTEM測定により調べた。600℃でのUAC処理によるLiNiO2薄膜の結晶構造は、岩塩構造から層状構造へと変化した。UAC処理圧力を上げると、1/2 1/2 半整数ブラッグ反射の結晶ドメインサイズと層状相が増加した。UACを用いてLiNiO2薄膜の相構造や原子配列の度合いを制御することが可能であることが分かった。このLiNiO2薄膜のUAC処理により、新しい機能性酸化物薄膜の創製が期待される。 2) シンクロトロンX線回折を用いた半導体ウェハの格子面の局所的な曲がり形状の可視化に関する解析法の完成 2017年頃から、シンクロトロンX線ロッキングカーブイメージング(RCI)を用い、単結晶基板の格子面の局所的な曲げを可視化する方法を研究してきた。この方法は、非対称反射または対称反射の2方位RCIデータセットを使用する。2022年度では、まずその解析のアルゴリズムについて次の2点を改良した。1)RCのピーク角度位置を決定する際、Gaussian フィッティング法とFWHM法を選択可能に拡張、2)試料外側の信号をトリミングし試料内部の信号のみ選択。さらに、得られた試料表面にほぼ平行な局所格子面の法線ベクトルの偏角の空間分布と確率分布を表示できるように追加した。また、隣接する50μm位置すべてにおける相対的なd間隔の差と格子面の曲率に関する、本方法の適用限界を数式だけでなく、グラフ表示できるようにした。以上をGaN (0001) 4インチウェハの評価に適用し、格子面の局所的な曲がり形状を可視化した。
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