2022 Fiscal Year Annual Research Report
Vertical magnetic assembly of two-dimentional components on a substrate for heat shielding effect
Project/Area Number |
18K04911
|
Research Institution | National Institute of Information and Communications Technology |
Principal Investigator |
青木 画奈 国立研究開発法人情報通信研究機構, ネットワークシステム研究所ネットワーク基盤研究室, 主任研究員 (90332254)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 磁場アセンブリ / 3次元 / アンテナ / 微細構造作製技術 / 磁場応用 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は基板表面に対して法線方向の構造設計自由度が高く、作製速度の速い、新しい3次元微細構造作製技術として磁場アセンブリ法を進化させ、この技術を用いて熱赤外線を選択的に反射するアンテナ構造を基板上に一括形成することにより、経済的に遮熱基板を実現することを目的とした。 初年度(H30)はミクロンスケールの磁性2次元部品を基板上に垂直配置することが出来たが、2次元部品を磁気的に誘導するために設けたスリット内ではなく、スリットのエッジや無作為に平坦な場所に直立して、位置制御性が低いことが課題として残った。有限要素法により、スリット側壁が基板表面に対して垂直であると外部磁場印加時にエッジ部分の磁束密度が局所的に高くなることが、磁性部品がエッジに留まる原因であることが分かった。解決策としてスリットの側壁を傾斜させれば、スリット開口付近に磁束密度の極大は形成されず、スリット底部の高磁束密度領域に導入可能と予測した。 R1-R2年度はCOVID19の影響で装置整備を行うにとどまった。 R3年度はマスクレス露光機を用いて基板上に塗布した永久レジストSU-8層に側壁傾斜スリットを作製し、2次元部品の磁場アセンブリを行ったが、位置制御性および収率の低さは改善できなかった。2次元部品を磁性流体中に分散しているため、外部磁場を印加した際に、板がスリットの方向を向いて接近する確率は極めて低いことが原因である。アンテナ構造を基板上に配列するまでに至らなかった為、光学特性を取得することは出来なかった。 今後は、従来のアセンブリ部品を磁性流体中に分散する方法から、スリット位置に合わせて2次元部品を基板上に弱い力で転写し、外部磁場を印加した際に部品が起き上がると同時にスリット内に挿入されるプロセスを構築し、板状部品のアセンブリ収率を向上する計画である。
|