2018 Fiscal Year Research-status Report
非定常熱流体解析に基づいた熱感知型センサーの多種物理量の同時測定化の研究
Project/Area Number |
18K04915
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
大上 芳文 立命館大学, 理工学部, 教授 (30203722)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
淺田 啓幸 立命館大学, 理工学部, 助教 (00822800)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 数値流体力学 / 計算精度 / 逆計算 / 補間法 / 熱検知型加速度計 / 噴流型加速度計 |
Outline of Annual Research Achievements |
噴流型の加速度計のメッシュを数種類作製し,テスト計算を行い,計算精度とメッシュの品質との関係を明らかにした.コンピューターによる計算時間を短縮するため,出来るだけ歪みの小さなメッシュの作製を行い,少ないメッシュ数での計算精度と安定性の向上を目指した.次に,解が安定するまでの過程,入口に与える速度変動の周波数や振幅と解の精度,センサーの最適な位置の把握に焦点を当てた.さらに,加速度計内部の流れを数カ所で測定し,連続の式を満たすかなど,物理的に矛盾のない流れとなっているかを確認した.加速度計に直線加速度や回転を与えた計算を続けており,十分な計算データを蓄えた. 研究結果は2019年3月11日,日本機械学会 関西支部第94期定時総会講演会,メカボケーション学生研究発表会にて報告を行った. 熱検知型の加速度計については,過年度から用いているメッシュを流用している.まず,3軸方向の加速度に対する温度変化がどのように得られるのかを把握した.複数の座標において,温度変化を測定し,加速度と温度変化の関係をデータとして蓄積した.次に温度変化から3軸方向の加速度を逆計算するために,高精度の補間法を用いたプログラムを作成した.それらの関係を3次元のグラフにまとめ,正しく逆計算が出来る領域とそうでない領域の解明を行った.さらに,回転速度,回転加速度を加えた一連の計算を行った.しかし,回転速度の計測において,測定感度に問題があることが明らかとなったため,装置の形状を変更するなどの対処が必要と考えられる. 研究結果は2019年3月10日に日本機械学会 関西学生会2018年度学生員卒業研究発表講演会にて報告を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
噴流型の加速度計については,安定で高精度の解を得るためのメッシュの作製がほぼ完了したところである.しかしながら,加速度計に直線加速度や回転を与えた計算を始めたばかりであり,蓄えたデータの解析作業がやや遅れていると考えられる. 熱検知型の加速度計については,直線加速度に対する感度は十分大きなものが得られるが,回転速度に対する感度はあまり大きくないことが判明した.その結果,やや予定よりも遅れている.したがって,加速度計の形状を修正するなどして,感度を上げるための方策が必要と考えられる.
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Strategy for Future Research Activity |
噴流型の加速度計については,蓄えたデータの解析作業の加速化が必要である.さらに,熱検知型加速度計の計算でみられた感度の不十分さが起こることも予想されるため,適切な形状の修正も行う予定である. 熱検知型の加速度計については,回転速度に対する感度はあまり大きくないことが判明した.この打開策として,熱流体の移動を拡大させ,その結果,感度を上げるような仕組みが必要である.現在,これを可能とする数種類の形状を考案しており,それらの有効性を確認する作業を行う予定である.
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Causes of Carryover |
海外での研究報告やジャーナル誌への投稿を行わなかったことが,次年度使用額が生じた理由である.
翌年度は海外での研究報告やジャーナル誌への投稿を行う予定である.
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Research Products
(2 results)