2018 Fiscal Year Research-status Report
元素添加で著しく圧電性能が高くなるAlNのナノファブリケーションと表面物性の研究
Project/Area Number |
18K04918
|
Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
上原 雅人 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (10304742)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 圧電体 / 窒化アルミニウム / ナノロッド / 相分離 / スパッタリング |
Outline of Annual Research Achievements |
ナノロッドの基板となるナノピラー群の作製はシリコン基板のエッチング加工で進めているが、本年度はその過程の中フォトリソグラフについてマスク法やEB法を試みた。EB法では直径50nm以下のナノピラー群を作製できたが、均一性に問題があった。マスク移動による2重露光法により、120nm程度のピラー群を均一に加工することができた。作製したナノピラー群を用いて反応性スパッタリング法によりAlNの析出実験を行った結果、シャドーイング効果を狙った基板傾斜を行わなくても、AlNはピラー上へ優先析出・成長することが分かった。このときのAlNの粒子径は100nm程度なので、現在、直径が100nm以下のピラー群の加工を試みている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ナノロッドの基板となるナノピラー群の作製について検討した。シリコン基板をエッチングすることで作製を試みている。まず、リソグラフをマスクを用いたステッパーによる方法では、エッチング加工後に直径500nmおよび1μ程度のピラー群を作製することができた。この基板上にAlNをスパッタリングで作製した結果、基板傾斜無しでもピラー上への優先析出・成長が確認できた。この時のAlNの粒子径は100nm程度であったので、直径100nm以下のピラー群を加工を試みた。リソグラフをEB法で描写した直径50nmのピラー群になり得る構造を描画できたが、チャージアップ等のせいか、均一性に問題があった。次に、マスクを移動させて露光する2重露光法を試みた結果、直径120nm程度ピラー群を均一に作製することができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
直径120nm程度ピラー群を均一に加工できた2重露光法を更に検討して、100nm以下のナノピラー群の作製を試みる。その後、AlNナノロッドの作製条件を検討する。低圧力や高温での成膜実験を行い、アスペクト比の高い形態の作製を試み、ロッドになる条件を探索する。ScAlNとAlNのそれぞれのナノロッドを作製し、その相分離挙動に着目しながら、構造解析を進める。
|
Causes of Carryover |
シリコン基板加工に関する物品費や旅費が予定よりも安く済んだ。しかし、当該年度内に追加で加工実験をするには不十分であったため、次年度の予算と合わせることで一層の加工実験ができると考えた。
|
Research Products
(2 results)