2021 Fiscal Year Annual Research Report
Lens-less digital holographic super-resolution microscopy with mapping from image plane to observation plane
Project/Area Number |
18K04968
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
茨田 大輔 宇都宮大学, 工学部, 准教授 (80400711)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 超解像 / ディジタルホログラフィ / 体積ホログラム / フォトポリマー |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は超解像ディジタルホログラフィの機能を実現するための体積ホログラムの開発を行った。まず、厚み10mmの板上の記録媒体(フォトポリマー)を作製した。作製の都合上、記録媒体は厚み1mm程度のガラス基板で挟んでいるため、ガラス基板を含めると厚みは12mm程度となる。これに1点から広がる光と平行光を重ね合わせて露光し、体積ホログラムの作製を行った。露光する光として405nmのレーザー光を用いた。この体積ホログラムに1点から広がる光を照射したところ、露光時と同じ方向に向かう平行光が出力された。このとき、照射位置を横ずらしすると、30nm程度ずらしたときほとんど出力されなくなった。 このことを踏まえて、上記の体積ホログラムに対して、横ずらしした別の1点からの光と別の方向に向かう平行光によって別の体積ホログラムの多重露光を行った。この場合、露光時の2点からの光を照射したとき、二つの方向に向かう平行光が出力される。2点の間隔は100nm程度と波長以下に設定したところ、それぞれに対応した平行光の出力を確認した。2点が観察対象物からの光であった場合、別の平行光として分離されて出力されるので、超解像性を示せたことになる。また性能的には、2点の間隔は30nm程度にしても分離されるので、目標値である40nm以下の分解能を実証できたといえる。 しかし、実際の観察対象物からの光を用いる場合、体積ホログラムと近接させる必要があるが、体積ホログラムと観察対象物の体積が干渉してしまう問題がある。これは板上の体積ホログラムを観察対象物に対して斜めに配置しないといけないためである。そこで体積ホログラムを板上ではなく、10mm×10mm×任意高さの直方体にすることを検討した。この場合、体積ホログラムの面を観察対象物と平行に配置することができる。この体積ホログラムの作製にも成功し、出力光の高効率化にも成功した。
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