2020 Fiscal Year Annual Research Report
Spectral dynamics of broadband laser pulse using a time stretch dispersive Fourier transform
Project/Area Number |
18K04985
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
鈴木 将之 同志社大学, 理工学部, 准教授 (60622371)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 時間伸長フーリエ分光 / モード同期ファイバレーザ / 超高速分光 / ソリトン / 光孤立波 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は,可能和吸収体を用いた発振器における光パルス形成の観測を引き続き行った.観測の結果,モード同期動作の直前において,二つのパルスのうちの一つの高い強度のパルスのテール部分にもう一つの強度の低いパルスが存在していることを確認した.可飽和吸収体は,強度の高いパルスは反射するが,強度の低いパルスの短波長側と長波長側の成分は可飽和吸収体で吸収される.その結果,二つのうちの強度が高いひとつのパルスのみが共振器内で生き残り,もう一方のパルスは,消失し,最終的に安定したモード同期動作が得られることを明らかにした.この成果については,オープンアクセスの査読付き雑誌に公表した. さらに新たな光パルス形成のダイナミクスを理解するために,最近注目を浴びているMamyshev発振器の開発を行い,出力150mW,パルス幅150fs,繰り返し20MHz動作に成功した.この開発したMamyshev発振器におけるパルス形成ダイナミクスを理解するために時間伸長分光を用いて,連続したシングルショットスペクトル計測に取り組んだ.しかし共振器内に複数のシード光を入射するされたため,シングルイベントの計測は困難であった.そのため,シード光のシングルショット化が必要であることが明確となった.これについては,今後の課題としたい. また相互相関関数を用いて,高出力Ybファイバレーザーをフォトニック結晶ファイバに入射して得られる広帯域光のスペクトルがショットごとに異なる指標を構築した.これにより平均スペクトルとある特定のスペクトルの差を明確化することに成功した. 以上のことから今年度の研究目標を達成することができ,さらにMamyshev発振器のダイナミクス評価の課題が明確になったことは,今後の研究発展につながる有益な情報と考えている.
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Research Products
(10 results)