2019 Fiscal Year Research-status Report
福島原発の早期廃炉実現に向けた事故過程推定用微細組織-熱履歴データベースの開発
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18K04997
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Research Institution | Hachinohe National College of Technology |
Principal Investigator |
古谷 一幸 八戸工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (70354660)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 破壊靭性 / 核燃料デブリ |
Outline of Annual Research Achievements |
模擬核燃料デブリとして、考え得る最も硬くかつ高い靭性を有する難削材とすべく、セラミックスとしては靭性が高いZrO2と、ダイヤモンドに次ぐ硬さを有するB4Cを焼結させることを試みた。 焼結を大気炉で行う場合、B4Cは酸化してZrO2と結合しない可能性が考えられることから、酸化を抑制するためにB4Cにガラスコートを施し、ZrO2粉末と混合させてから押し固めて圧粉体とし、大気炉にて焼結させることとした。 B4Cのガラスコート法であるが、具体的には外径5mm、内径3.4mm、長さ8mmのガラス管内に粒径約3mmのB4Cを挿入し、真空焼鈍炉にて950℃×1時間の加熱を行い、ガラス管の両端を溶着させることで、B4Cを真空封入した。真空封入に当たっては、一度に49個のガラスコートを可能とする治具を開発し、量産化および製作工程の効率化を図った。なお、IF法では試料表面に圧子を押し込むことから、ZrO2粉末は3%-Y2O3を添加し安定化させたものとした。 圧粉体の焼結条件は1400℃×10時間とした。しかし得られた焼結体は目視にて明らかに焼結状態が不良と判断されるものであった。3%-Y2O3添加ZrO2のみの圧粉体であれば1400℃×10時間で良好な焼結が可能であることが確認済みであることから、焼結温度および時間が不適当であるとは考えづらい。従って新たな手法の検討も含めて製造条件等を再検討する必要性が生じた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
難削性模擬核燃料デブリの製造手法の検討において、当初想定していた手法が適用困難である可能性が生じたことから、新たな手法を検討するにあたり、その準備を含む研究体制の再構築等が必要と判断したため。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度のイオン照射施設利用申請書の提出を見合わせたことで、当該計画の一部を見直す必要がある。
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Causes of Carryover |
学生や共同研究先の都合などにより旅費がほとんど使用できなかったため。イオン照射時間を当初計画より多めに申請し、その分の照射料として充足するなど予定。
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