2018 Fiscal Year Research-status Report
Development of Nanographene-Organic Hybrid Materials
Project/Area Number |
18K05085
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
関谷 亮 広島大学, 理学研究科, 准教授 (00376584)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ナノグラフェン / グラフェン / グラフェン量子ドット / π電子 / 多環式芳香族炭化水素 / HOMO-LUMO |
Outline of Annual Research Achievements |
ナノグラフェンのサイズ分画と発光特性の制御を中心に研究を行なった。 サイズ分画:pーメトキシベンジル基をエッジ部分に導入したナノグラフェンを合成し、それをGPCカラムを用いてサイズ分画を行なった。その結果、トップダウン法にて得られるナノグラフェンは主として二つのサイズ(20 nmと5 nm)に分画されることを明らかにした。さらに、それぞれのサイズのナノグラフェンの発光特性を紫外可視吸収スペクトルと蛍光スペクトルにて調査したところ、直径20 nm程度のナノグラフェンは励起波長にほとんど依存しない発光を示したのに対し、直径5 nm程度のナノグラフェンは励起波長に依存した発光を示した。この原因を明らかにするため,密度汎関数法による計算をおこなった。その結果、ナノグラフェン上に形成されると考えられているsp2ドメインのサイズによって励起光依存的な発光になるのか、あるいは非依存的になるのかが決まることが示唆された。 発光特性の制御:発光波長を可視領域からより近赤外領域へと伸ばすため、種々の有機置換基を合成し、それらのナノグラフェンのエッジ部分に導入した。有機置換基による修飾は一段階で、かつ高効率でエッジ部分に導入できることを明らかにした。合成したナノグラフェンの紫外可視吸収スペクトル、蛍光スペクトルを測定したところ、ナフタレンジアミン誘導体を導入したナノグラフェンの発光波長が近赤外領域まで伸長することが明らかになった。より大きな共役系を導入したナノグラフェンの場合では吸収波長が1400nmまで伸長することがわかった。これは、ナノグラフェンのHOMO-LUMOバンドギャップを有機置換基により制御できる可能性があることを示している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
サイズ分画:当初の計画通り、ナノグラフェン分割に成功しており、ナノグラフェンのサイズと発光特性の関係をおおよそ明らかにすることができたため。 発光特性の制御:有機置換基を導入することでナノグラフェンの発光特性を制御できることを実験的に証明した。この結果より、ナノグラフェンの特性(発光やバンドギャップ制御)の制御に弾みがついたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度はサイズ分画と発光特性制御に関して以下の方針で研究を推進する予定である。 サイズ分画:現行の方法ではサイズ分画用カラムと、それを駆動する装置が必須である。そこで、より簡単にナノグラフェンのサイズ分画を行える手法の開発を行う。 発光特性の制御:前年度に引き続き有機置換基の合成と、ナノグラフェンへの導入を行う。合成したナノグラフェンに関しては、その光学特性を調査する。
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Research Products
(24 results)
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[Journal Article] Organogelators of 5,17-Difunctionalized Calix[4]arenes2019
Author(s)
Lai, Nang, Duy; Sekiya, Ryo; Tosaka, Masatoshi; Yamago, Shigeru; Matsumoto, Takuya; Nishino, Takashi; Ichikawa, Takayuki; Haino, Takeharu
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Journal Title
Chemistry Letters
Volume: 48
Pages: 43,46
DOI
Peer Reviewed
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