2020 Fiscal Year Annual Research Report
Synthesis of Planar pi-Conjugated Polymers Using Highly-Efficient C=C Bond Formation Reactions
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18K05223
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Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
木本 篤志 甲南大学, 理工学部, 准教授 (40464797)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | π共役高分子 / 有機半導体 / 機能性有機色素 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究で、剛直な主鎖骨格を有する高平面性高分子を得る反応としてチオインジゴの形成反応、およびKnoevenagel型の交換反応を見出し、高分子化にも成功した。さらに、反応の適用範囲の探索、高分子量化、および有機電子素子への展開を行った。 1)C=C結合形成反応の適用範囲の探索 2019年度までに見出したチオインジゴの形成反応、およびKnoevenagel型の交換反応の適用範囲を拡大することを目的に、種々のモノマー骨格に対してモデル反応を行った。チオインジゴ誘導体に関しては、新たにナフタレン、アントラセンを主骨格とする新しい可溶性チオインジゴ誘導体の合成に成功した。一方、芳香族イミンに対するKnoevenagel型の交換反応においては、量子化学計算より、芳香族イミン結合の炭素原子の電子密度が反応性と相関があることを突き止めた。具体的には、フルオレノンから誘導される基質と代表的な活性メチレンである1,3-インダンジオンとの反応では、反応は進行するものの、目的物の収率は低収率であった。一方、電子豊富な芳香族ケトンであるシクロペンタジチオフェノンから誘導される基質に対して同様の反応を行うと、反応は速やかに進行し、目的物を中程度の収率で与えることを見出した。 2)C=C結合形成反応の重合反応への適用 主鎖型ポリチオインジゴを合成した際に、クロロホルム不溶分が多く得られたことから、側鎖アルキル基をより溶解性の高いものへと変更した。その結果、Mw=10000を超える高分子を得ることに成功した。この高分子は汎用有機溶媒に高い溶解性を有し、基板上への製膜も可能である。これを用いて予備的に有機トランジスタ素子を作製した。その結果、トランジスタ特性を発現することを確認した。
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Research Products
(3 results)