Development of Functional Polymer Materials Having Blue Phase Structures

2021 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 18K05230
• Research Institution: The University of Tokyo
• Principal Investigator: 坂本 健 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (50626223)
• Project Period (FY): 2018-04-01 – 2022-03-31
• Keywords: 液晶 / ブルー相 / 高分子膜

Outline of Annual Research Achievements

液晶は動的な流動性と分子の位置や配向の秩序性をあわせもつ材料である。液晶は分子の形状や相互作用脳など、分子構造に応じた様々な秩序構造を形成し、それらの構造・特性による機能を発揮する。本研究では、キラル構造を形成する液晶のなかでも特に強いらせん誘起力によって、棒状分子が二方向にらせんを形成するブルー相の構造を有する高分子材料を開発することを目的としていた。これまでに、安定的にネマチック液晶を形成する重合性液晶分子を開発し、これを元にキラル剤と複合化することによりにブルー相を形成させ、重合によってブルー相の構造を安定化・固定化した。開発した分子デザインを、分子認識部位を含む超分子液晶、さらには重合性超分子液晶系へと展開することにより、キラル空間を有する多孔質膜を構築することを計画していた。
新型コロナ感染症の影響で研究計画を変更し、最終年度を延長して研究を続けた2021年度は、前年度までに開発した液晶ブルー相構造を有する高分子膜の論文化作業を進めた。新型コロナ感染症の影響が2021年度中も長引いたため、年度当初の計画から一部の実験の実施を見送り、論文内容を変更した。それに合わせて、液晶高分子膜の構造や物性を調べながら、追加合成などを実施した。研究がやや遅れているものの現在も論文化を継続しており、早期の発表を目指している。