2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of effective white-luminescent materials by control of ordered structure of luminogen aggregates
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18K05265
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
堤 治 立命館大学, 生命科学部, 教授 (00313370)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久野 恭平 立命館大学, 生命科学部, 助教 (30822845)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 発光 / 液晶 / 高分子 / 凝集誘起発光 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,高効率白色発光材料の創製を目標とする。研究代表者はすでに,単一化合物のみで白色発光を示す液晶性高分子の開発に成功している。この材料に おいては,発光団の凝集構造が発光特性に強く影響しており,発光団が適度な秩序度をもって異方的に配向することが白色発光の鍵となっている。本研究は, 種々の秩序度で発光団が凝集する発光性高分子液晶を合成し,白色発光のメカニズムの解明および発光団の凝集体における秩序-無秩序のバランスが発光特性に 与える影響の検討を行い,発光材料の設計における新しい指導原理を確立することを目的とする。また,この指導原理に基づいて,高効率白色発光材料の創製を行う。「分子設計」と「分子凝集構造設計」の双方による材料設計によって発光色制御と発光効率向上を実現する点が特色であり,高効率白色発光材料の開発は 両方の設計を行うことではじめて可能となる。 2019年度は,いろいろな構造の発光性液晶化合物を用いて発光挙動を検討した。その結果,結晶サイズに依存して発光色が変化する新しい多色発光材料を発見した。この材料は,室温固体中で非常に高効率なりん光発光(発光量子収率=75%)を示した。さらには,ゲル化能を有する液晶性発光化合物を開発し,ゾル-ゲル転移により発光強度を制御できることを見いだした。ゲルのようなソフトマテリアル中で外場に応じて発光挙動を変化させる新しい刺激応答材料として期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は,白色発光現象のメカニズムの解明と新規白色発光材料の開発を目的とする。特に,「分子設計」と「分子凝集構造設計」の双方による材料設計によって発光色制御と発光効率向上を実現する点が本研究の特色である。 2019年度においては,研究実績の概要で述べたように,外場により制御可能な多色発光材料を発見した。また,これらの材料は固体中でも非常に高効率発光を示した。このように進捗状況として,3年間の研究期間における研究内容の2/3は十分に達成していると考えることができ,研究は概ね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画に従って,引き続き (1)メカニズムの解明,秩序-無秩序のバランスが発光特性に与える影響の検討 (2)単一化合物のみで高発光量子収率で白色発光を示す新材料の創製 を行う。具体的には,1に関しては2019年度に合成した化合物の光物理挙動をより詳細に調べて,分子構造・分子凝集構造と発光特性(スペクトル,量子収率,発光寿命など)の相関をさらに明らかにしていき,白色発光材料の材料設計指針を確立する。また,高分子液晶についても同じ指針で設計できるかを検討する。2については,強いAIE効果が期待できる主鎖型高分子液晶を合成し,白色発光の高効率化を目指す。
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Causes of Carryover |
効率的な予算執行を心がけた結果,物品費を想定より抑えることができたため。 2020年度も効率的な予算執行を心がけながら,得られた研究成果の発信をより強化すべく,特に論文投稿費や研究発表旅費として申請時の使用計画よりも多めに執行する予定である。
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Research Products
(23 results)
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[Journal Article] Luminescent zinc(ii) selone macrocyclic ring2019
Author(s)
Prabusankar Ganesan、Raju Gembali、Vaddamanu Moulali、Muthukumaran Nirmala、Sathyanarayana Arruri、Nakamura Shin-ya、Masaya Yamane、Hisano Kyohei、Tsutsumi Osamu、Biswas Chinmoy、Kumar Raavi Sai Santosh
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Journal Title
RSC Advances
Volume: 9
Pages: 14841~14848
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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