2022 Fiscal Year Annual Research Report
Iron deliver system of the symbiosome membrane in the leguminous plants nodule
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18K05374
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
稲葉 尚子 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 特任助教 (60771699)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 幸子 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, 研究員 (50773347)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ミヤコグサ / 根粒菌 / 鉄輸送 |
Outline of Annual Research Achievements |
目的としていたダイズの根粒内シンビオソーム膜局在鉄輸送体GmVTL1a/1bが先立って同定され、同じくマメ科のモデル植物タルウマゴヤシでもホモログMtVTL4/8が同定された。一方、これらに先駆けて研究されていたミヤコグサの根粒シンビオソーム膜局在輸送体LjSEN1は最近になって鉄ではなくマンガンの輸送体であることが明らかにされた。他のマメ科植物と同様ミヤコグサにとっても根粒内への鉄の取り込みは重要であり、根粒に鉄を取り込めない変異体では窒素固定能が低下する。そこで、LjSEN1以外の鉄輸送体が機能しているのではないかと考えられた。 GmVTL1a/1bおよびMtVTL4/8のアミノ酸配列をクエリーにミヤコグサのゲノムデータベースに対してBlastp検索を行った。その結果、LjSEN1よりもこれらに高い配列類似性を示す遺伝子Lj0g3v0329079、Lj4g3v0336690、Lj4g3v0336390が見つかった。そこでこれらの変異体を取り寄せ、ミヤコグサ根粒菌Mesorhizobium lotiを接種し、Nを含まない水耕液で生育させた。また、同条件で窒素固定能が低下するLjsen1-1変異体も生育させ、表現型を比較した。 その結果、いずれの変異体も野生型とは異なるものの、Ljsen1-1変異体のような窒素固定能の低下は見られなかった。また、LjSEN1の別の変異体も取り寄せ同条件で生育させたが、窒素固定の低下は見られなかった。 ミヤコグサ根粒シンビオソーム膜の鉄輸送は単一のVTL輸送体ではなく、複数の輸送体が関与している可能性が考えられた。
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