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2018 Fiscal Year Research-status Report

水晶振動子マイクロバランス法による食用油脂の品質評価

Research Project

Project/Area Number 18K05482
Research InstitutionTokyo University of Technology

Principal Investigator

遠藤 泰志  東京工科大学, 応用生物学部, 教授 (60194049)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 村松 宏  東京工科大学, 応用生物学部, 教授 (20373045)
Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywords水晶振動子 / 油脂
Outline of Annual Research Achievements

本年度は、水晶振動子センサーを用いて、油脂の冷却試験を数値的に評価可能か検討した。
水晶振動子センサーとCDカメラを組み込んだ測定装置を作製した。この測定装置を用い、サンプルとして、精製および未精製の綿実油およびコーン油を用いて、冷却試験に供した。
0℃にて、精製および未精製の綿実油およびコーン油を貯蔵した際の結晶化の様子をCDカメラで撮影しながら、水晶振動子センサーの共振周波数と共振抵抗を測定した。その結果、精製油では、0℃に3時間以上放置しても結晶は観察されなかった。一方、未精製油では、一部分で結晶の生成が確認された。また、未精製油脂と精製油脂とも、水晶振動子の共振周波数と共振抵抗の値が冷蔵中に変化した。とくに未精製油では、共振周波数の減少が観察された。一方、精製油では共振周波数の減少は観察されなかった。このことは、未精製油では、油脂中に存在する微量成分(主にワックスと思われる)が核となって、冷蔵中に結晶が生成し、それが水晶振動子に付着したため、共振周波数が減少したと考えられた。また、食用油の共振周波数と共振抵抗の関係を調べたところ、精製油と未精製油で異なるパターンを示すことを認めた。とくに未精製油脂では、共振周波数に対する共振抵抗の値が大きく変化した。以上より、水晶振動子センサーを用いて食用油の共振周波数と共振抵抗を測定することで、油脂の冷却試験を客観的に評価して、食用油の精製度を判別することが可能と思われた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度は、油脂の冷却試験用水晶振動子センサーの装置を作製し、実際に食用油の冷却試験を行い、水晶振動子センサーの測定結果と比較することになっていたが、当初の予定通りに実験を遂行すると共に、水晶振動子センサーの有効性を確認することができた。

Strategy for Future Research Activity

食用油脂の化学的品質評価法の一つに、油脂を構成する脂肪酸のうち、二重結合を有する不飽和脂肪酸の含量を評価する方法としてヨウ素価があるが、今後は、ヨウ素価の異なる多くの食用油について、水晶振動子センサーを用いて異なる温度で共振周波数と共振抵抗を測定してデーターを収集し、食用油のヨウ素価との相関性を調べると共に、水晶振動子を用いた分析法の精度や有効性について検討する予定である。

Causes of Carryover

今年度に購入した試薬が安価だったため、余剰金を次年度の溶媒・試薬、部品の購入に充てる。
使用計画:溶媒・試薬(脂肪酸およびその誘導体)100万円、水晶振動子15万円

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Published: 2019-12-27  

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