2019 Fiscal Year Research-status Report
Analysis of new characteristics of cooked rice for demand stimulation
Project/Area Number |
18K05498
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
木村 映一 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 次世代作物開発研究センター, 上級研究員 (40391461)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 水稲 / 業務用米 |
Outline of Annual Research Achievements |
炊飯米の物性測定に用いるテンシプレッサーの測定時において、プランジャースピードや圧縮率等のパラメータや炊飯条件を変化させた場合、良食味品種の代表である「コシヒカリ」と多収品種である「月の光」を相対的に比較した物性は変化することが明らかとなり、品種間の粘りや硬さの違いを高い有意差をもって検出できる条件のあることが明らかになった。最適と考えられた条件において、良食味品種数種類と業務利用向け多収品種数種類について硬さや粘りの解析を行ったところ、硬さについては概ね食味試験に近い結果が得られ、粘りについては非常に高い有意差をもって良食味品種と業務利用向け多収品種の物性の違いを検出できることが明らかになった。 また、業務用米品種のアミロース含量の詳細な分析を行う際に、サンプルの調整方法等に改良を加えたところ精度の高い解析結果が得られ、これまでより詳細なデータを得ることができた。今後はこうしたアミロース含量と、炊飯米の粘りや硬さ等の物性についての関連について解析を進める。 さらに、種々の業務利用向け多収品種について、胚乳の形態について詳細に解析したところ、品種間において違いがみられるものがあることが明らかになった。これらの差異と炊飯米の物性、特に硬さとの間にどのような関連があるかについて今後さらに解析を行う。 これらの結果は、業務利用向け多収品種の評価に適応できることや、育成段階にある品種の評価にも応用できる可能性がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
業務用米の炊飯米物性特性を精度よく解析できる方法を明らかにできたことと、炊飯米物性を規定する可能性のある要因をみつけることができたたため。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで得られたデータについては複数年での解析を行い、データの信頼性を検証すると共に、これまでに得られ新規なデータと炊飯米物性との関連の解析を進める。
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Causes of Carryover |
タンパク含量を解析する際に必要なヘリウムの不足により価格が高騰していることや、 次年度にタンパク含量を解析するサンプル数を予定よりも増やしたため。
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