2020 Fiscal Year Annual Research Report
Obesity-related brain oxidation increases Stg1 expression, and prevention of it by tocotrienols
Project/Area Number |
18K05522
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
福井 浩二 芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (80399807)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 抗肥満効果 / トコトリエノール / 酸化 / セクレトグラニン1 |
Outline of Annual Research Achievements |
過去の2年間で作成したサンプルを用いて、実際に脳内の酸化が肥満により亢進しているかを確認する目的で抗酸化酵素であるSuper Oxide dismutase (SOD)、Catalase (CAT)、Glutathione Peroxidase (GPx)と、過酸化脂質の指標として4-Hydroxynonenal (HNE)のタンパク質発現量をそれぞれウェスタンブロッティング法で検討したが、抗酸化酵素群ではいずれの群でも差がなく、4-HNEでは高脂肪食投与群で有意ではないが脳内で増加傾向に、またT3の同時投与で減少傾向にあった。更に解剖時に採取・分離しておいた血清を用いて、セクレトグラニン1 (Stg1) の発現変動について、タンパク質発現量は本申請で購入した蛍光マイクロプレートリーダーを用いたELISA法にて、mRNA量の発現量はRT-qPCR法にて検討を行った。その結果、タンパク質、mRNA量のいずれにも高脂肪食添加で高くなる傾向にあったが、有意差を得るまでには至らなかった。特にRT-qPCRによるStg1の遺伝子発現は個体差が大きく、群間での傾向を確実に捉えることができなかった。これ以外に、呼吸商測定装置を用いた検討からは、T3の添加によって呼吸商が上昇する傾向がみられたことから、T3による抗肥満効果の一つには脂質代謝能の更新が関与している可能性が考えられた。 実験はコロナ禍での中断期間もあったが、後期に実験量を増やし予定の実験を終えた。別途行った実験ではアルツハイマー病モデルマウスにおいて加齢に伴いStg1の発現が上昇していたことから、今後も実験を継続して検体数を増やし有意差を得たい。
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