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2018 Fiscal Year Research-status Report

植物コアプロモーターの配列特徴の解明

Research Project

Project/Area Number 18K05555
Research InstitutionNara Institute of Science and Technology

Principal Investigator

加藤 晃  奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (80283935)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywords転写開始点 / 植物コアプロモーター / イニシエーター / ゲノムワイド解析
Outline of Annual Research Achievements

植物のコアプロモーターを詳細に解析するためには、全遺伝子について正確な転写開始点の情報を得る必要がある。そこで本研究では、各遺伝子が持つ複数の転写開始点の位置と、各転写開始点から転写されたmRNAの量(各転写開始点の使用頻度)について、シロイヌナズナ(A. thaliana)培養細胞T-87の培養3日目を対象として、nAnT-iCAGE法を用いて網羅的に解析している。この一次データについて、各遺伝子(プロモーター)を転写開始点の分布型に従い複数のクラス(Single Dominant Peak (SD):1点に60%以上存在、Shape Peak (SP):上記以外で4bp以内に60%以上存在、Broad with Dominant peak (BD):上記以外で分布率の1位が20%以上であり、かつ2位との間に2倍以上の差、Bi or Multimodal Peak (MU):上記以外で10 nt以上離れ、共に分布率が20%以上あるペアが1以上、Broad (BR):上記外で分布率が20%以上のTSSが1点以上存在、Extremely Broad (ExBR):上記以外)に分け、転写開始点周辺の塩基比率を比較した。その結果、分散クラスに比べて収束クラスでは、-30前後にTATA-boxと思われる顕著な塩基比率の偏りが認められ、転写開始点の収束にはTATA-boxが寄与していると考えられた。一方、イニシエーターのYRルールは、収束クラスでも分散クラスでも同様に認められ、YRルールはどの型の転写開始点にも非常に重要であると考えられた。また、多くの遺伝子ではTATA-boxは転写開始点から-33位に位置しているが、分散型に比べ収束型のほうがTATA-boxと転写開始点の距離は近い傾向にあった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

シロイヌナズナ(A. thaliana)培養細胞T-87の培養3日目を対象として、nAnT-iCAGE法を用いて網羅的に解析した一次データについて、転写開始点の収束/分散度合いによってプロモーターのグループ分けを行い、転写開始点の位置情報に基づいた周辺塩基の出現頻度をin silicoにて解析し、当初の予定どおり研究が進展している。
また、タバコ(N. benthamiana)の発芽35日植物体の未展開葉、イネ培養細胞(O. Sativa cv. Nipponbare)の培養3日目、バラ栽培品種Cool waterの葉(未展開葉)の結果をCool waterゲノム(Rose_CW_L)および野生種のノイバラゲノム(Rose_Noibara_L)のそれぞれにマッピングした場合の一次データも既に取得しており、転写開始点の収束/分散度合いによるプロモーターのグループ分けを先行して行った。
加えて、次年度実施予定である「一過性発現実験」の予備実験に着手した。

Strategy for Future Research Activity

30年度にシロイヌナズナを対象として行ったin silico解析を、イネ、タバコ、バラを対象としても行い、シロイヌナズナで得られた結果と比較する。
また、申請時での予備実験では、35Sプロモーターの下流に2種類の5’UTRを連結し、TATA-boxと転写開始点の距離およびイニシエーター配列を置換した(AA/AC/AACバージョン)発現ベクターを構築し、レポーター活性を指標とした一過性発現実験を行うことで配列置換の影響を評価していたが、レポーター活性は、転写および翻訳過程双方の影響を受けてしまう。そこで、一過的にプラスミドDNAをシロイヌナズナプロトプラストに導入後、RNAを精製(DNaseによるプラスミドDNAの除去)し、定量PCRによって転写されたmRNAを定量するとともに変異等の導入による転写開始点の変化の有無を5’RACE法により確認することで、より詳細な評価を行う。

Causes of Carryover

(理由)
当初計画していた転写量とイニシエーター配列との関係性の評価に関する解析の一部を次年度実施分とした。
(使用計画)
31年度実施計画分を合わせて解析にかかる消耗品費として使用する。

  • Research Products

    (3 results)

All 2018

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Invited: 1 results)

  • [Journal Article] Identification of 5′-untranslated regions that function as effective translational enhancers in monocotyledonous plant cells using a novel method of genome-wide analysis2018

    • Author(s)
      Yamasaki Shotaro、Suzuki Atsunobu、Yamano Yasuaki、Kawabe Harunori、Ueno Daishin、Demura Taku、Kato Ko
    • Journal Title

      Plant Biotechnology

      Volume: 35 Pages: 365~373

    • DOI

      10.5511/plantbiotechnology.18.0903a

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] mRNA配列から翻訳状態を説明できる数理モデル~基礎と応用~2018

    • Author(s)
      山崎将太朗、上野大心、加藤晃
    • Organizer
      第1回植物インフォマティックス研究会
  • [Presentation] Transgene expression system in plants optimizing translation process using informatics.2018

    • Author(s)
      Ko Kato
    • Organizer
      The 30th Annual Meeting of the Thai Society for Biotechnology
    • Int'l Joint Research / Invited

URL: 

Published: 2019-12-27  

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