2021 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of regulatory mechanisms of calcium ion channels involved in abscisic acid-induced stomatal closure
Project/Area Number |
18K05557
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
宗正 晋太郎 岡山大学, 環境生命科学学域, 准教授 (20641442)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 気孔 / 孔辺細胞 / カルシウム / イオンチャネル / アブシジン酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
孔辺細胞細胞質のカルシウムイオンは、気孔閉口運動の調節を行う孔辺細胞アブシジン酸シグナル伝達において重要なセカンドメッセンジャーとして機能する。本研究では、この孔辺細胞シグナル伝達においてカルシウムイオンの輸送に関与すると考えられる新規カルシウムイオンチャネル候補因子であるgcCNGCとGCMの機能解析を行っている。 gcCNGCとの機能重複が疑われるCNGC遺伝子3つに関して、シロイヌナズナ多重遺伝子破壊変異体を作成した。作成した変異体の気孔表現型を気孔開度測定と葉面温度測定により解析した結果、野生株と比較して顕著な差はないことがわかった。またgcCNGCとGCMのイオン輸送活性を評価するために、ヒト培養細胞HEK293Tを異種発現系として用いたパッチクランプ解析を行ったが、イオン輸送活性を測定することはできなかった。またGCMに関して様々な遺伝子破壊多重変異体を作成し、その気孔表現型を解析した。その結果、気孔開閉運動制御に関するGCM遺伝子群を絞りこむことができた。 カルシウム指示蛍光タンパク質であるyellow cameleon 3.6(NES-YC3.6)を発現するシロイヌナズナ植物体を用いたカルシウムイメージング実験の結果、孔辺細胞原形質膜の脱分極を制御する陰イオンチャネルであるSLAC1とALMT12が、孔辺細胞細胞質カルシウムイオン濃度の変化パターン調節に関与することを明らかにした。
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