2019 Fiscal Year Research-status Report
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18K05629
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
札埜 高志 兵庫県立大学, 緑環境景観マネジメント研究科, 講師 (40314249)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 竹パウダー配合土 / 発酵 / 微生物相 |
Outline of Annual Research Achievements |
竹パウダーを配合した培養土で栽培したフレンチマリーゴールドの成長開花を調査した.播種後8日目の累積出芽率はメトロミックス350で93.5%,粉砕直後の竹パウダーで61.5%,粉砕後2か月放置した竹パウダーでは57.5%であった.粉砕直後の竹パウダーで栽培したフレンチマリーゴールドの草丈,株幅,茎径,花芽数,シュート乾物重および根乾物重の値は粉砕後2か月後放置した竹パウダーで栽培した株よりも高かった.また,培養土における竹粉配合率が高くなるに伴い,パウダー化後の放置による成長抑制の影響が大きくなる傾向が示された. 竹パウダーを配合した培養土の微生物相を解析したところ,竹パウダーの発酵処理により増加した代表的な微生物は放線細菌門およびプロテオバクテリア門に属するものであり,反対に竹パウダーの発酵処理により減少した代表的な微生物はフィルミクテス門に属するものであった. 竹パウダーのリサイクル材としの機能を調査した.「新しい培養土」および「ボイラー消毒した培養土」の播種後7日後の累積出芽率はそれぞれ86%および88%であり,すべての培養土の中で最も高かった.次いで「太陽光消毒した培養土」,「発酵竹パウダーを配合した培養土」および「未発酵竹パウダーを配合した培養土」の73~77%であり,累積出芽率が最低だったのは49%の「未消毒の培養土」であった.主茎長は「新しい培養土」および「ボイラー消毒した培養土」で最も長く,次いで「太陽光消毒した培養土」および「発酵竹パウダーを配合した培養土」で長かった.葉齢も主茎長と同様の傾向があった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した(実験1)培養土として最適な竹パウダーの特性,(実験2)竹パウダーの物理化学特性と植物成長阻害物質の推定,および(実験3)竹パウダー配合土の微生物相の変化について,(実験2)の植物成長阻害物質の推定以外は,目的を達成することができた.次年度の研究も申請書の通りに,(実験4)適応品目の拡大および(実験5)淡路市をモデル地域とした竹パウダーの培養土利用の実証試験を進めることができると考えられる.(実験2)の植物成長阻害物質の推定に関しては,阻害物質の存在が示唆されなかったため休止している.
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Strategy for Future Research Activity |
2年間の研究で得られた結果から,竹パウダー配合培養土で花壇用苗もの,花き鉢ものおよび鉢植えの野菜を栽培し、それぞれの品目に対応した栽培方法を確立する. 淡路市の竹林所有者,竹資源活用企業および花き生産者と協働して,竹パウダー配合培養土利用の実証試験を行う.環境省の植生図のGIS原図を用いて淡路市における竹林の位置を解析し,各竹林パッチの標高,傾斜,幅員別道路からの距離を算出し,各竹林パッチからの竹材の切り出しやすさを点数化する.各竹林パッチから竹資源活用企業への竹材の輸送,竹パウダーの製造,企業から花き生産者への竹パウダーの販売に関連する費用,ならびに花き生産者による竹パウダー培養土での園芸植物の生産・出荷にかかる費用を算出する.可燃ごみとして処分できることを付加価値とした鉢ものを試験的に販売し収益予測を行う.これらの結果から,事業として成り立つための条件(竹林の立地条件,品目,栽培方法および価格帯など)を検討する.
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Causes of Carryover |
少額であったため,次年度使用額を0にしなかった.
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Research Products
(1 results)